【第103回】 2023年7月25日(水)18:00〜 参加者17名 | ||||||||
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発表者:岡田昌子さん
テーマ:「90年を振り返って」 90という節目の歳を迎え、越し方をスコットランドと関連付けてお話し申し上げる事になり、個人史にお聞き頂く程の価値が?と心許ないのですが、何卒お許しを。
現在は、本職の絵の仕事の他はScottish Country Dance(SCD)に殆どの時間を過ごしている私ですが、かえりみると人生の岐路に立つ度に、殆ど自分で選んだのではなく導かれるままに歩んできた道が全てここに通じていたと言う、運命的なものを感ぜざるを得ないのです。
小学校時代体力が極端に無く、担任の教師から親への勧めで、児童舞踊団に通う様になりました。高校に入るとバレエを目指して小牧バレエ団に。高校二年から、体育教師大崎秀樹先生のお供で、当時GHQの招きで来日中の、日本銀行監査・東大大学院経済学部教授スザンナ・ライカー女史の元で、International Folk Dance(IFD)を学ぶ事に。ここで初めてSCDと出会う。その後YMCAのIFDクラブ設立と同時にライカー女史の助手を務める。
高校卒業後バレエ教師をするも、職業としては成り立たず、上記大崎先生の体育科助手として長野県立女子短期大学に赴任。4年間勤務の後帰京して体育大学生に。卒業後、大学を断り東京に留まり区立中学の体育教師になる。これらがSCDへの道であった。
YMCA仲間池間氏がニューヨーク大留学から帰国、Royal Scottish Country Dance Society(RSCDS)の正規のダンス教育を、日本で共に始める事を誘われたからである。これを第一歩として、日本のSCD活動は発展を遂げてきた。
個人的にはこの間に美術学校へ行き、商業デザイナーになり、絵本とイラストレーションの仕事を続けて来た。
1975年エリザベス女王来日記念に、スコットランドからBill Clement氏、翌年はMary Brandon女史を招く等活動も国際化し、私も1977年にはBrandon女史の招きでRSCDS教師試験の予備試験を受け、試験官であったRSCDS創設者のMilligan女史から合格を祝う“My daughter”のハグを受ける事が出来、更にその後日本人として初めて本試験を受け教師資格を取得した。この後、SCD活動を通して沢山の知己を得て、国内外の公的なイベントで活躍する機会にも豊富に恵まれ、さらにJSSの創設時には参加も叶い、現在に至っている。
この辺りまでお話した時点で、ほぼ一時間が終わってしまいました。不思議なご縁から、氏族の血は一滴も持たない私が、正式にScotlandのMacDonald一族の一人と公認され、更にMacDonald USAにも迎え入れられた事。JSSを始め日本の4団体の為にTartanを、デザインした事。2007年には、SCDの発展の為に功績があったとして、RSCDSから世界で年に数人選ばれる Scroll of Honorを授与された事等々その他にもお話したい面白い出来事が未だ沢山ありますが、時間の関係で割愛させていただきました。
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