◆スコッツマンを読む会 活動報告 2016年
2016年 12月3日(土) 15:00〜 参加者6名
1)2016年11月4日付
Joyce McMillan: Poppy’s symbolism is under threat
「ジョイス・マクミラン(※1):ケシ(※2)の象徴的意味が脅威にさらされている」(前半)

毎年表する追悼の意は、われわれの戦没者がそのために戦った基本的自由の権利を尊重しない人々に乗っ取られる危機にさらされている、とジョイス・マクミランは述べている。

今週水曜日下院で恒例の首相への代表質問で、あるポピュリストの労働党議員が、山積みする重要な問題を前にして、国際サッカー連盟がイングランドとスコットランドのサッカー選手がシャツにケシをつけることを禁じた行為を、テリーザ・メイに非難するようにと求めた。メイ首相は嬉々としてこれに応じ、国際サッカー連盟の行為は「無礼である」と断じ、自分の頭のハエも追えない国際団体からケシをつけることを禁じられて、英国の戦没者を讃えようと懸命になっているサッカー選手たちに、ちょっとした感情を掻き立てた。
この政治的茶番劇は英国の一部に行き渡っている先祖返りしたナショナリズムの現在の波にぴったりとあてはまる。かなり小さな(そしておそらく解決できる問題)を故意に燃え上がらせて大きなニュースにしたことなのだ。ユニオンジャックに包まれた国会議員たちがロイヤル・ヨットを復活するようにとか、BBC1に夜毎に国歌をよみがえらせるようにわめきたてたり、熱心な英国離脱者たちが、それに反対した48.1%の人たちを「不平を繰り返す奴」とか裏切り者と退けたり、ドイツ大使館が英国にいる自国の市民に、通りでは自国の言葉でしゃべらないように忠告することなどと同様なのだ。
そして一方、英国議会の絶対的統治権を持つ党が示す国制矛盾の真の紛糾の中で、英国独立党のある男が、議会が第50条(※3)の適用について発言権を持つと裁定した高等法院の裁判官は、実に馘にするべきであると主張するのが聞かれる。司法部の独立を尊重する人はいるのか?あるいは西洋がかつて世界に輸出しようとした民主主義の他の基本的原理のどれを尊重するというのか?いいや、英国離脱後の超・国家主義の感情の世界にはそういうものはない。その世界では――ドナルド・トランプの米国におけるように――法の規則のような考え方は、少しでも違っているように思える人を嫌い、その嫌悪感に基づいて行動する生得の権利を普通の人から奪うように「専門家」によって考案されたトリックにすぎない。
※1【ジョイス・マクミラン】
スコッツマン紙の劇評家。政治・社会評論も書く

※2【ケシ】
11月11日は第一次世界大戦の休戦記念日。英国ではそれに近い日曜日を「戦没者(追悼)記念日」(Remembrance Sunday) とし、両大戦の戦没者の慰霊式典が行われる。この時期、人々は赤いケシの造花を胸につけるので、Poppy Day ともいう。この売上金は退役軍人会の主な収入源であるという。

※3【第50条】
EU基本条約(リスボン条約)第50条。EUからの離脱手続きを定めている。それに「脱退を決めた国は、その意思を欧州理事会に通知。EUはその国と交渉し、離脱に関する協定を締結する」「協定を締結できない場合、欧州理事会が交渉延長を決めない限り、通知から2年後にその国へのEU法の適用を停止する」とされている。
2016年 11月5日(土) 15:00〜 参加者7名
1)2016年9月22日付
ScotRail's new Japanese trains put through their paces
「スコットランド鉄道の新しい日本製の電車、性能を試す」

スコットランド鉄道の新しい日本製の電車、性能を試す。
チェコスロバキア共和国でテスト中のスコットランド鉄道が新たに導入する日立製作列車の映像が公表された。

385系電車がテストのために来月スコットランドに到着し、1年後にはフォルカーク経由で主要幹線であるエジンバラ-グラスゴー間の運行を始める予定である。先月来チェコスロバキア共和国のビェリム鉄道試験線でテストをしているが最高速度時速100マイル(毎時160キロ)に達成している。別に内装のないものが、日本から海路で運ばれた後、イングランドのティーズ港に到着している。総数70車両のうちの大部分がダラム郡ニュートンエイクリフの近くの日立の工場で組み立てられ、運転手の訓練も春にスタートする予定である。
3億7千万ポンドの車両は、15年使用の古いジーゼル車両に置き換えられるが、以前に比べより足の延ばせるゆとりある室内と、より大きなテーブルとより座り心地の良いシートを備えている。
2018年春からエジンバラとノース・ベリック間を運行し、同年後半には、エジンバラーグラスゴー間、ダンブレーン、アロア、グラスゴー、フォルカークグラハムストン駅の間も運行する予定である。グラスゴーからニールストンとニュートン線とグラスゴーのキャスカサークルライン線をも運行する。また、2018年12月から、現在の最大6車両を8車両へと増車やし、座席数を多くする。所要時間も2019年までには約50分から42分までに短縮できるだろう。
列車の安全性やドア制御に関して、この夏の鉄道・海上交通労働組合で激しい議論があったが、運転手が開扉を引き継ぎ閉扉は今迄通り車掌が行うことに同意した。

2)2016年9月28日付
Diageo backs radical revamp of former Kilmarnock plant
「ディアジオ社は以前のキルマナック工場の思いきった改革を後押しする」

(ガレス・マッキー寄稿)
スコッチウィスキーの巨人、ディアジオ社はキルマノックにある、以前はジョニー・ウォーカーの瓶詰工場だった土地を「都市公園」プロジェクトに変える計画を強力に支援している。このプロジェクトは1000人の永久雇用を作り出すだろう。ヒル・ストリートにある23エーカーの土地を寄贈したうえに、ディアジオ社は200万ポンドを寄付する予定である。
「光輪(Halo)」と名付けたプロジェクトをイースト・エアシャー市議会が推し進めており、同市議会はスコットランド政府やUK政府から1千万ポンドの特別支援金を要求する予定である。
労働者のデモや政治的介入にも関わらず、ディアジオ社は2012年にヒル・ストリートにある瓶詰工場の閉鎖を強行し、1820年にジョン(ジョニー)・ウォーカーがこの町の食料品店で飲み物を売り始めた時からのきずなを終わらせた。工場は数週間後に開講予定の新設のエアシャー・カレッジになるため今は解体されてしまっている。
キルマノックに本社をおく不動産ディベロッパーのクリン・グループがプロジェクトの先鋒をなしていて、計画には3000平米の事務所スペース、175軒の手ごろな賃貸住宅、公共広場、地域の暖房システムの発電をするエネルギー・センターが含まれている。
「光輪」プロジェクトは、イースト・エアシャー市議会、ノース・エアシャー及びサウス・エアシャー市議会によって推し進められているエアシャー発展政策に、総額3億5900万ポンドの資金調達するための一連の経済再生計画の一部である。
2016年 10月1日(土) 15:00〜 参加者7名
1)2016年7月14日付
Pokemon Go launches in the UK as game sweeps Scotland
「ポケモンGO、英国におけるゲーム配信が開始され、スコットランドを席巻」(後半)

この日ポケモンGOが英国で公開されたが、熱心なゲームファンは正式な公開以前に位置設定を変更し、米国のサーバーを通してすでにゲームを楽しんでいた。スコットランドでは正式公開を待たず500〜1000人くらいの人がゲームをダウンロードしてしまっているものと思われる。
リビングストンのアナリストで27歳のデビッド・グラハム氏は、約100人のメンバーがいるポケモンGO・スコットランド・グーグル・プラス・コミュニティーを見つけて、ゲーム配信が開始されるとすぐに自分のiPhoneにダウンロードした。彼は次のように語った。
「人々はポケモンを見つけようとあちらこちらと遠くにまで足を延ばしている。最近、マザーウェルに珍しいキャラクターがいたと投稿した人がいますから、それを見つけようと今週末にそこに人々が押し寄せても驚きませんね。」
スコットランドでは数多くのフェイスブック・ページが立ち上げられ、プレーヤーがお互いに助け合ってポケモンを見つけられるようになっている。しかし、プレーヤーの中には、技術的なサポートの不足にイライラしている人もいる。
世界のプレーヤーの中にはポケモンを探している間に病院内の部屋やオフィスビル、トイレなどに迷い込んだ人たちもいる。
レディット(投稿サイト)のユーザーの一人は次のように投稿している。
「ネス湖でラプラスとギャラドスを捕まえろ」
2)2016年8月25日付
OAP forced to walk home from hospital at 3am in dressing gown and slippers
「老齢年金受給者は午前3時にガウンと部屋履きで、病院から家まで歩いて帰らなければならなかった」

あるお祖母さんが真夜中にガウン、ネグリジェ、部屋履きだけで病院から家まで歩いて帰らなければならなかったことで、調査は開始された。
バーバラ・ハザード(74)は救急車でリヴィングストンの聖ヨハネ病院に運ばれ、4時間後の午前3時に家に帰ってよいといわれたが、国民保険ロジアン支部では患者を家に送る交通手段は提供しませんといわれた。電話でタクシーを呼ぶか、バスに乗るかの選択しかなかったがバスは6時間経たなければ来ない。お金の持ち合わせもなく、その日は迎えに来てくれる家族はいなかった。ハザードさんは心臓にダブルバイパスと3つのステントを取り付けおり、2型の糖尿病にもかかっている。うろたえ、まだ気分がすぐれないまま、そこを出て、ブラックバーンの家まで(5マイル離れている)の1時間半の道のりを歩き始めた。国民保険ロジアン支部支部長代理のジム・クロンビーは、調査は開始されている、と言った。
「私どもの病院の1つで、治療の後このような経験をなさったことに、ハザードさんにお詫び申し上げます。その経緯について徹底的に調査しております。できるだけ早くハザードさんにお会いするつもりです。」
2016年 9月3日(土) 15:00〜 参加者8名
1)2016年6月30日付
John Denholm: Is Brexit a golden opportunity for Scotland?
「ジョン・デンホルム:EU離脱はスコットランドにとって絶好のチャンスか?」

人材派遣会社のデンホルム・アソシエイツの会長でリーズ・エイジェンシーの共同創設者であるジョン・デンホルムの寄稿。
UKはEUを去る用意ができたというニュースが先週金曜日に伝えられて以来、スコットランドのビジネス業界はこの件が今後の展望にどのような影響するかに関して神経質になっている。
2008年のリーマンショックの反響と(それに続く)経済のメルトダウンは心地悪く思い出されるが、 目下のところ世界の終わりは全くやって来ず、株式市場も為替市場も回復しつつあるように見える。
月曜日以後我々はマーケティング部門を志望する、南部、主にロンドンに拠点を置く人々からスコットランドでの人員募集について我々に尋ねる非常に大きな関心の高まりを得た。多くの人がスコットランドを穏やかで、自信にみちた、外向きの国であり、移住することを考えてもよい国であるとみているようだ。

ここ数年かで我々が直面している最大の問題はデジタル・マーケティングにおける格差である。
我が社の顧客はスコットランドでよく知られている名前、由緒ある金融サービス部門や日用消費財部門、さらに新たにIT関連に進出した企業集中している傾向にある。これらの会社の多くはデジタルに精通しているマーケティング担当者を必死に求めている。スコットランドは少ししかいないマーケティングの人材を求めるロンドンの吸引力と常に、とりわけデジタル時代にあっては、激しく戦ってこねばならなかった。

スタージョン首相とマルティン・シュルツ欧州会議議長との水曜日の会談が成功したかどうかの判断はまだくだされていないが、もしニコラ・スタージョン首相がスコットランドに関してEUへの何らかの形でEUの準会員資格を得るもりなら、超えなければならない巨大な現実的なハードルがあることを認めるが、もしこれが スコットランドはビジネスを行うには安定した魅力的な環境になるであろうということを保証する信用できる指針のきっかけになるならば、わが国の採用と人材誘致の業界に従事している人は、突然急速に拡大した競争の優位性を手にした国家的な雇用者ブランドを背景に際立って品質の良い人材をスコットランドのデジタルマーケット部門内部に引き付ける素晴らしい新たなチャンスを手にするに違いない。EU離脱はスコットランドへ人材を引き寄せる新たな素晴らしい機会をもたらすだろう。

2)2016年7月14日付
Pokemon Go launches in the UK as game sweeps Scotland
「ポケモンGO、英国におけるゲーム配信が開始され、スコットランドを席巻」(前半)

コンピューターゲームとスマートフォンを組み合わせ、戸外を歩きながら行うゲームが大ブーム。
現在何百人ものスコットランド人が大ブームのARゲーム、ポケモンGOをダウンロードし、街中や郊外を歩き回ってスコットランド中に身を潜めている小さな生き物たちを見つけ出そうとしている。ゲームユーザーはまず携帯の時間機能とGPS機能を使い、1990年台に大ヒットしたゲームボーイに出てくる様々なポケモンのキャラクターを携帯電話の画面を通して自分の周辺に「登場」させる。次にプレーヤーは、現実の世界を歩きながらポケモンを「捕獲」しなければならない。
※【拡張現実(かくちょうげんじつ、英:Augmented Reality、AR)】
拡張現実とは、人が知覚する現実環境をコンピュータにより拡張する技術、およびコンピュータにより拡張された現実環境そのものを指す言葉。 英語のAugmented Realityの日本語訳であるため、それを日本語発音した「オーグメンテッド・リアリティ」や省略形のARも用いられる。また、拡張現実感(-かん)、強化現実(きょうかげんじつ)、増強現実(ぞうきょうげんじつ)とも言う。似た言葉に複合現実(MR)がある。
2016年 8月6日(土) 15:00〜 参加者8名
1)2016年4月25日付
New RBS bank notes to feature Nan Shepherd and Mary Somerville
「RBSの新銀行紙幣にナン・シェパードとメアリーサマヴィルが取り上げられる」

ロイヤルバンクオブスコットランドは新5ポンド紙幣と新10ポンド紙幣のデザインを本日明らかにした。
新5ポンド紙幣にはスコットランドの小説家であり詩人であるナン・シェパード(1893−1981)が取り上げられ、今年後半に流通するようになる。
ナン・シェパードはスコットランド北部の小さな、架空の地域を舞台にした三冊の優れた小説を書いた。
彼女の小説の中ではスコットランドの風景や天候が大きな役割を演じ、彼女の詩の焦点となった。ケアンゴーム(山脈)を歩いた彼女の体験をベースにした丘歩きに関するノンフィクション‘The Living Mountain’は、恐らく彼女のもっとも有名な作品である。
彼女は人生のほとんどをアバディーン教育大学で英語の講師として過ごした。
ナン・シェパードの選出について、作家でありケンブリッジ大学のエマニュエルカレッジのフェローであるロバート・マクファーレンは次のように語った。
「ナンはまばゆいばかりに光り輝く作家だった。その小説、詩、ノンフィクションは独創的でスコットランド文学に新天地を切り開いた。彼女の影響力は今日でも強力に生き続けている。‘The Living Mountain’は短い傑作である。スコットランドの風景をそれは数千の読者に新鮮で驚いた目でみせてくれる。言語においても個性においてもでナンは独自の道を歩んだ。彼女は猛烈な独立心と奮い立たせるような想像力を持った女性であった。」
5ポンド紙幣の裏側は2匹のサバが描かれている。サバはスコットランド漁業産業にとって唯一最も価値のある商品である。表面のナンの肖像画の後ろに‘The Living Mountain’からの引用句とともに、ナン・シェパードに愛され、彼女の作品でたたえられているケアンゴームが描かれている。
【メアリー(フェアファックス)サマヴィル】
1780年12月26日―1872年11月29日
スコットランドのサイエンスライター/博学者
王立天文学会会員(1835年)
キャロライン・ハーシェルと共に最初の女性会員
2017年に流通される予定の10ポンド紙幣には科学者メアリー・サマヴィルが選ばれた。
10ポンド紙幣は裏に2匹のカワウソとノーマンマッケイグによる詩集‘Moorings‘からの引用句が見える。
表面にはメアリーサマヴィルが子供の時に生活したバーニッシュビーチが、彼女の作品‘The Connection of the Physical Sciences’(自然諸科学のつながり)からの引用句と一緒に、肖像画の後ろに描かれている。
RBS取締役会会長マルコム・ブキャナンは言った。
「RBSはこれまで主要な銀行発行紙幣に女性を取り上げたことはなかった。我々はとても素晴らしく、また度々見落とされた2人のスコットランド女性の業績を祝福することができることは私に大きな喜びを与えます。2人ともそれぞれの分野で巨大な貢献をしました。」
新紙幣をデザインすることに関して、RBSはワークショップ、オンラインコミュニティ、世論調査などを通じスコットランド中の数千人の人々から情報を集めた。その結果として、両新紙幣のデザイン要素の基調をなすテーマとして「自然の根幹(fabric o nature)」が選ばれた。
新しい紙幣はデ・ラ・ルー社のポリマー材に印刷され、その紙幣はそれらを偽造するにはむつかしいが、本物であることを証明するに容易な色々な新しい安全上の特徴をも含んでいる。
2016年 7月2日(土) 15:00〜 参加者7名
1)2016年5月21日付
Muirfield calls emergency summit over men-only vote backlash
「ミュアフィールド、女性不可の決定に対する猛反発で緊急会議を招集」

ミュアフィールドGCは女性が会員になることを許さないという決定をし、各界から猛烈な反発を受けた。反発に対処するための緊急集会が招集された。
The Scotsman 紙の取材によると……
キャプテンのヘンリー・フェアウェザー(現在はハイネケン傘下にあるビール会社Scottish & Newcastleの元人事担当重役)と彼の委員会は今月末に会議を開き、最近の投票の予期せぬ反応について話し合うようだ。
予期せぬ結果というのは、ゴルフというスポーツの統括団体であるR&A(ロイヤル・アンド・エインシェント・ゴルフ・クラブ・セント・アンドルーズ)が全英オープンの開催権をミュアフィールドから取り上げそうだといことである。
このクラブがジ・オープンを失うことは、この地方の経済は10−12年ごとに4千5百ポンド(72億円)の収益の機会を失いことを意味する。この10−12年の間隔というのは全英オープンの開催権をもつゴルフクラブ間で順番が回ってくる平均的な期間である。例外はセントアンドルーで、5年に一度開催することができる。

投票を前にしてメンバーに送られた手紙には、女性メンバーを許可する決定は“現時点では認めないほうがいい”という意見が書かれていた。この書状に署名した人の中には元ラグビーのスコットランド代表選手などの各界の著名人が含まれている。
女性の参加を支持する3分の2のメンバーの票を集めることに失敗した結果、クラブへのプレッシャーは増大し、この決定は世界中の議論に火をつけた。スコットランドの首相ニコラ・スタージョンはこのクラブの姿勢に“弁明の余地なし”とレッテルを張った。文化相フィオナ・ハイスロップは“国際的メンツを考えると、この決定は現代のスコットランドのイメージに完全に泥を塗った”と言った。元労働党首のイアン・グレイは議会に動議を提出し、クラブに“可及的速やかに”その態度を再考することを求めた。イースト・ロージアン県知事は、“ミュアフィールドGCの女性メンバーシップ拒否の決定は間違いで、時代遅れだ。できるだけ速く取り消されるべきだ”と述べた。

2)2016年4月7日付
Last surviving St Kilda native Rachel Johnson dies at 93
「最後の生き残りのセント・キルダの住民、レイチェル・ジョンソンが93歳で死亡」(前半)

セント・キルダ諸島はアウター・ヘブリディーズのさらに外側の、文字通りの絶海の孤島で独自の伝統文化を有していた。19世紀に次第に外界との接触が進むにつれて人口が減少し、生活を維持することが難しくなり、1930年に35名全員離島することになった。その35名の最年少で最後の生き残りのレイチェル・ジョンソンさんが93歳で亡くなった。
Former St Kilda resident Rachel Johnson
Schoolchildren. St Kilda 1886-7
2016年 6月4日(土) 15:00〜 参加者8名
1)2016年3月3日付
Torpedo spotted on Orkney seabed linked to Royal Oak sinkings
「オークニーの海底で発見された魚雷はロイヤル・オーク号撃沈に関連したもの」

スカパ・フローの海底で発見された7mの魚雷は第二次世界大戦初期にドイツ潜水艦から英国軍艦ロイヤル・オークに向けて発射されたものと思われる。オークニー諸島地方議会の依頼でスーラ・ダイビング社が土曜日に行った音波探知機による定期調査中に見つかった。
見つかった魚雷のビデオを検証し、海底で原物の調査を行うため、英国海軍の潜水隊がクライド川沿岸のファスレーン海軍基地から現地を訪れた。海軍隊はその位置にマークをつけ、改めて戻り、その魚雷を処分する予定だ。
オークニー諸島に囲まれたスカパ・フローはどちらの世界大戦の折にも英国海軍の基地として使われており、英国軍とドイツ軍の沈没船が海底に横たわっているために現在はダイバーたちの人気スポットになっている。50隻以上のドイツ軍艦艇が1914-18年の大戦が終戦を迎えたときにスカパ・フローで自沈(※1)している。艦隊司令官たちが、自分たちの艦艇が連合国間で分配されるのを制止しようとしたのだ。
ここはまた、リヴェンジ級戦艦(※2)ロイヤル・オークが1939年10月14日にドイツ潜水艦Uボートからの魚雷で撃沈され、833人の命が奪われた場所でもある。専門家は、今回発見された魚雷がこの攻撃時のもの間違いないと考えている。
※1【スカパ・フローでのドイツ艦隊の自沈】
第一次世界大戦後、休戦協定の条項に基づき、その処遇が決められるまでの間ドイツ大洋艦隊はスカパ・フローに抑留されていた。
全艦艇が接収され連合国間で分配されるのをおそれ、ドイツの指揮官ルートヴィヒ・フォン・ロイター(de:Ludwig von Reuter)提督は艦隊の自沈を決心した。自沈は1919年6月21日に実行された。イギリス警備艦の妨害により何隻かが岸に座礁させられたが、抑留されていた艦艇74隻中52隻が沈んだ。多くの沈没艦はその後数年の間に引き揚げられ解体された。一部の艦は引き揚げられずに残っており、ダイビングサイトとなっている。

※2【リヴェンジ級戦艦(Revenge class battleship)】
イギリス海軍が第一次世界大戦中に高速戦艦として建造した超弩級戦艦の艦級。
建造された全ての艦のスペルが「R」で始まることから、R級と呼ばれる。
2)2016年3月23日付
Longannet closure marks end of coal-fired power in Scotland
「ロンガネットの閉鎖はスコットランドの火力発電の終焉を示す」

半世紀近く電気を起こしてきた発電所で、今日、石炭の最後の塊が燃やされるだろう。午後3時、ファイフのロンガネットでオフスイッチが入れられると、発電所の4つの発電装置の最後の装置が永遠に閉じられる。この国の最大にして最後に残る石炭火力発電所が「非同期化」されるとき、スコットランドの石炭火力発電の終焉を告げる。

ロンガネットは1969年に稼働すると、高圧送電線網に2,400メガワットの電気を流すことのできる、ヨーロッパ最大の発電所であった。建設に8年かかり、稼働中は年平均2百万世帯以上に電力を供給した。
「ロンガネットはスコットランド史上、他のどの発電所よりも多くの電気を全国高圧送電線網に送った。石炭は長い間、スコットランドの発電所における主要なエネルギー源であったが、ロンガネットの閉鎖は1つの時代の終焉を示す。百年余ぶりに、スコットランドでは燃える石炭から発電されなくなるだろう。」
と発電所オーナーのスコッティッシュパワー(※1)の発電責任者ヒュー・フィンレイは言った。

環境保護論者たちは職を失う従業員たちに同情を寄せているが、その発電所の閉鎖を、地球温暖化との戦いにおける大きな一歩として歓迎している。
運動団体「フレンズ・オブ・ジ・アース」(※2)スコットランド支部の会長リチャード・ディクソン博士は述べた。
「少なくとも115年ぶりに、スコットランドのどの地域においても、発電のために石炭は焚かれなくなるだろう。事実上産業革命を起こした国にとって、これはスコットランドにおいて石炭の終わり、化石燃料の終焉の始まりを示す、極めて重要な一歩である。石炭は主な化石燃料の中で汚染度の最も高いもので、最盛期の年には、ロンガネットは1000万トンの二酸化炭素を排出していた――スコットランド全体の気候変動排出の約5分の1である。閉鎖になれば、今までのスコットランド気候変動排出量の中で何よりも一番の減少となるだろう」
と彼は言った。
WWF(※3)スコットランド支部の会長ラング・バンクスは、その閉鎖は、より環境にやさしい形のエネルギー産出への世界的シフトの一部として「必然的」なものである、と言った。
236人のロンガネットのスタッフの多くは、異動することになり、早期退職および解雇のパッケージも提示された。約45人は閉鎖作業のため現場に残ることになる。その場所の将来については、まだ何の決定もなされていない。
※1【スコッティッシュパワー】
スコットランドの電力会社。1990年設立、本部はグラスゴー。
2006年スペインの多国籍電力公益企業イベルドローラIberdrolaの傘下に入る。

※2【フレンズ・オブ・ジ・アース】
国際的な環境保護組織。1969年反核グループとして設立された。

※3【世界自然保護基金 World Wide Fund for Nature】
世界最大の自然保護団体。1986年までは、世界野生生物基金World Wildlife Fundとして活動。略称もここからとられている。
2016年 5月7日(土) 15:00〜 参加者8名
1)2016年4月1日付
April Fools’ round-up: Eight of the best
「エイプリルフール要約:ベストエイト」

スコッツマン紙は今朝のエイプリルフールのギャグの傑作をまとめた。

@グーグル
グーグルはGメイルに‘mic drop(マイクドロップ)’ボタンを導入した。
送信’ボタンの隣につけた‘送信 + 返信無用’のボタンを押すと、ユーザーはGメイルのスレッドを終了させることができ、その後のすべての交信は送信者(mic dropper)には届かなくなる。だが、このいたずらは裏目に出た。複数の人からこのボタンのせいで仕事を失い、仲間を怒らせたという報告があったので、グーグルはすでにこのボタンを削除している。
(訳注: mic drop 私の言ったことにコメント、反論無用を意味する割に新 しいイディオム)

Aザ・ガーディアン紙
女王は脱EUを支持しているというザ・サン紙の暴露記事の後を受けて、女王は英国のEU残留支持を表明したかったのであり、その筋の情報によれば王室が一連のタブロイド紙の脱EU寄りの記事と下院の長老たちの介入に怒っており、キャンペーンをリードさせるスポークスパーソンを決めようとしている経緯を同紙は伝えている。
“ケンジントン・パレス筋によると、二つの選択肢があり、伯仲している。一方はウィリアム王子に好かれているインデペンデント・テレビのニュース番組総合司会者のトム・ブラッドビーであり、もう一方はハリー王子の贔屓のアント・アンド・デックのコンビである。ハリーはSaturday Night Takeawayの総合司会者アント・アンド・デックは`正統派のイングランド人とは別の人たちに影響力があるし、特に‘北部なまりの人たち’に受けるではないか、と述べている”

BVirgin media
ヴァージンの創業者で有名ないたずら者のリチャード・ブランソン卿はインタヴューの最中にヴァージンのスタッフがカリブ海で作業中に作業員たちが何かを発見した、それは後になって宝物の収納箱であることが分かった、ということを話そうとするのを制止し、秘密が漏れることを恐れて、ベンソンはカメラを停止させるように頼んだ。ヴァージン諸島の副首相のケドリック・ピッカリング博士は、この偽の発見について「多分これはBVI(British Virgin Islands)でのこれまでにない最大の宝物の発見だ。この宝物がBVIの人々を経済的にうるおし、国全体の発展と改良のために使われることを望む」と語った。ヴァージンのオウナーは過去にたくさんのいたずらをしてきた。その中にはガラスで床を張った飛行機の路線の解説の話もあった。

Cインデペンデント紙
ボリス・ジョンソン(ロンドン市長)はUKの運河の2000マイル全体を覆って、自転車のスーパーハイウエイを作ることを望んでいる。開通式には“セミヌードの女性が、オールド・グランド・ユニオン運河の真ん中でビーチ・ヴォリーボールをプレーし、濡れたカワウソのように身体を光らせる。スーパーハイウエイは「遅」「並」「速」の三つの車線を備えることになろう。そこでは‘ライクラのウェアを着た人たちや、普通のサイクリストや、のんびり行くペースのサイクリストなども通行可能となるだろう’。ハイウエイの支線の一つはロンドンと‘Boris Island’を結ぶ予定である。それはテムズ河口にできる新しい空港である。

Dザ・スコッツマン
新しい計画のもとで、スコットランドの新生児はマイクロチップを埋め込まれることになる。生後1時間以内に、新生児の首の後ろ側の皮膚の下に挿入されることになるであろうチップは、彼らが赤ん坊の時から12歳まで、その動きを追跡することを両親や関係者に可能にするだろう。Scotland Protects Youngstersのオラフ・リポールは、この提案がさらに発展することを望み、子供が12歳になったらチップは取り外さなければならないという考えには、ぞっとする。若者は、チップを外すことが許される前に、40余年間国の介入なしに問題なく生活していけることを証明しなければならないと言った。

EMade Brave社のホームページ
スコットランドのMade Braveソフト開発会社から出た音楽認識ソフトShazamに似たアプリのSniffrrは、匂いを判別する。
たとえば、ミルクが悪くなっていないかをチェックしたり、香水が誰のものであるかを当てたりするようなことができる。「匂いをしまっておく」ことさえできる。さらに「最新のRobotic Nostril Technology (ロボット鼻孔技術)を使って、匂いの方向に向けて、Sniff(嗅ぐ)ボタンを押して匂いを取り入れさえすれば、あなたのモバイル(基本ソフトはiOSでもAndroidでも可能)はその匂いをあなたの貯蔵ファイルに保存する。

Fテレグラフ紙
英国が投票でEU離脱となると、イングランドチームは2016年サッカー欧州選手権試合に出られなくなるだろう。
「連帯はヨーロッパの基本的原則であり、このことは貿易あるいは政治と同様フットボールの大試合においても真実である」と、ユルゲン・ルース、ドイツの元セントラル・ミッドフィールダー(訳注:実在しない選手)は言った。彼はフランス・ドイツ共同提案の先鋒に立って、「もし英国が離脱するなら、われわれは、ダメはダメとはっきりさせねばならない」とも言った。
(訳注:Union of European Football Associations ⇒ Uefa (日本語発音:ウエファ、英語発音: [juːéifə] ユーエイファ)欧州サッカー連盟)

Gデイリーレコード紙
エアはブライトンをモデルにして、レジャー用桟橋を30億円で計画し、伝統的な形式のブライトンの桟橋をモデルにして、装いを新鮮で新しいものにしようとしている。ドナルド・トランプはこの改造に投資するよう持ち掛けられたことがあり、その改造は一基の大観覧車と複数のジェットコースターを含む。桟橋は水上部分に150メーター張り出し、構造は伝統的スタイルの木で造られ、ダッジム(小型電気自動車)、ココナツ落とし、綿あめの屋台、アイスクリーム、ホットドッグなどのすべてが顔を出すだろう。
2016年 4月2日(土) 15:00〜 参加者8名
1)2016年2月26日付
RBS shares slump after eighth year of losses
「ロイヤルバンク・オブ・スコットランドの株が8期連続の損失の後暴落」
RBSは、納税者が73%所有している企業だが、昨日20億ポンドの赤字を公表した。
これは前年に報告された35億ポンドより下回ることではあるが、8期連続した年間損失を出したことになる。その結果、昨日RBSの株式は暴落し、配当金支払の見込みは遅れることになった。

2008年に450億ポンドの政府緊急援助により倒産から救済されて以来はじめて、銀行が今年の配当金を支払うことを一般投資家は期待していた。しかし、RBSがいまだに直面している不当経営(訳注:サブプライムローン問題)に関する賠償請求の規模にかかわる不確実性や、15億ポンド程度の金額で売れる316の支店を持つウイリアムズ・アンド・グリン(※)UKの個人向け銀行業務を売却準備の遅延など、いくつかの問題を抱えている。
ある証券アナリストによれば、市場は2016年度の配当を期待しているが、これらの問題が明確になる前には配当金支払はないだろう。株価が7%以上落ち込むことで株式配当の再開は2017年第一四半期よりも遅くなるだろうと考えるとRBSは言っている。
(※訳注)【ウイリアムズ アンド グリン Williams & Glyn UK】
1985年RBSはウイリアムズ アンド グリンを吸収合併する。
2010年3月RBSグループは318支店と中小企業や家庭に提供するローンで200億ポンドを含むビジネスのための販売覚書を発行した。
数社が入札に参加したが最終的にコルセアコンソーシアムと契約をした。
2013年10月RBSグループは新銀行のために銀行免許を申請した。
2015年12月当局に認可を受けた
2017年2017年末までに売却完了予定
RBSは昨日、経営賠償責任に備えて36億ポンドは別枠にすると話した。
これは米国住宅ローン担保証券に関する予測される訴訟費用をカバーするための21億ポンドと、支払保護保険(PPI)の不当販売の賠償のための6億ポンドが含まれている。また以前より小さい、業務を絞った総合金融業になるため、投資業務や海外の仕事を手放して、昨年は29億ポンドの再建費用を蓄えたといった。またRBSは英国とアイルランドに徹底的に集中するため、支店を置く38か国のうち25か国から撤退することを計画している。2015年RBSはふたたび前進し、以前よりシンプルでより強力な銀行になった。

しかし、アメリカ司法省との延長された交渉が株主に対する配当金支払いには恐らくもっと意味のあるものとなる。
あまりに安く売却されたという非難の合唱の真っただ中で、昨年の半ばにRBSの株を売却するという英国政府の決定は、結局は、そんなに悪い決定とは見られないことが判明した。330ペニーの価格は、今は、はるか遠いいことのように見える(訳注:現在の株価は220p前後)。このように否定的なニュースが漏れ続けることが弱まっていく兆候を示さない限り、本日の株式の急落に示されたように、株価が反発するようになることは非常にむつかしい。

RBSは2008年の経済危機の間、450億ポンドの納税者による緊急援助に対し、見返りにヨーロッパ委員会によって300支店を持つウイリアムズ・アンド・グリンを放棄するように命じられた。財務大臣ジョージ・オズボーンはRBSの5.4%の株を8月にシティ(ロンドン株式市場)に売却し、21億ポンドを得たが、納税者がRBSのために払ったものよりは11億ポンドロスしている。
今年の1月、オズボーン財務大臣はマーケットの混乱のため政府所有のロイズ銀行グループへの売却はは延期した。納税者のロイズ銀行グループの所有は10%未満である。アナリストはRBSやロイズへの政府所有株の売却に関してすぐには再開を期待していない。
2016年 3月5日(土) 15:00〜 参加者10名(見学者2名)
1)2016年2月4日付
Edinburgh tourism tax to go-ahead in £1 billion city deal
「エジンバラの旅行税は10億ポンドがUKからエジンバラ市に配分される見込み」

エジンバラに毎年上限15百万ポンドを徴収することを目的とした観光税はゴーサインを取得すると期待されている。
旅行者への税金を決め、集めるための権限を含め、提案された10億ポンドの市への交付金の一部として首都(エジンバラ)にある程度の権限を委譲されることは原則として支持されるようである。エジンバラがこのような税金を導入する最初の英国の(観光)目的地になるであろう。その税金は典型的なホテルの請求書に一泊当たり約1ポンドが加算されるようになるだろう。しかしながら、市の指導者たちはその税金が年間を通じて賦課され、需要の変化に応じて上げ下げされるよう、夏や冬のフェスティバルのような繁忙期には賦課を引きあげられるように、柔軟な新しいシステムを作りたいという願望を持っている。
この取り決めにはエジンバラのほかにイースト・ウエスト・ミド・ロジアンのカウンシル、ファイフとスコティッシュ・ボーダーが含まれるが、3月の予算声明書の中で現在進行中として確認されるだろう。細部交渉の最終段階に入っており、夏の終わりか初秋には実現するだろうとのことである。

1)2016年2月3日付
Ex-Buddhist monk left unable to meditate sues crash driver
「S. ペンスリサイ氏が25万ポンドの賠償訴訟を起こしている」

2012年のクリスマスイヴにミッドロジアンのパースヘッドのファラダムでおきた自動車の衝突事故によって座禅ができなくなったと主張して、元仏僧のペンスリサイ氏は25万ポンドの損害訴訟を起こした。
タイ生まれのペンスリサイ氏(50歳)は、事故当時ロンドンからエジンバラへ向かっていた。運転手アノン・ユキタンが運転を誤ったときには彼はフロントシートで眠っており、後部座席には3人の僧が座っていた。病院で気が付き、そこで事故について知らされた。後部座席の3人は死亡した。ペンスリサイ氏はあばら骨と胸骨と背骨に損傷を受けており、頭部にもいくつかの傷を受けていることが分かった。
訴訟の中で彼が主張していることは、運転手の過失と不注意によって、背中と腰の痛みは続いており、腰をかがめて礼拝することや座って瞑想すること(五体投地と座禅)ができなくなっている。友人を失い、怪我をし、物的損傷を被った。背中と腰の痛みは続いており、腰をかがめて礼拝することや座って瞑想すること(五体投地と座禅)ができなくなっている。
また彼は25年間仏僧をした後でさらに学問的研究を積むことにしたのに、この事故によって彼の博士号を目指した研究は中断され、翻訳者や通訳としての収入は失われ、刑務所内の僧としての仕事ができなくなった、と申し立てている。
運転手側の法律家(弁護士)たちは、これらの被害を認めたが、補償額については請求された金額は多すぎると主張し、係争中である。Roderick Francis Macdonald, Lord Uist(スコットランド民事訴訟院長)の法廷での審問は継続している。
2016年 2月6日(土) 15:00〜 参加者6名
1)2016年1月6日付
What is ’Little Christmas’ and why do some Highlanders celebrate it?
「『リトル・クリスマス』とは何か、それを祝うハイランダーもいるのはなぜか?」

クリスマスは以前1月6日に祝った。1月6日は「顕現の祝日」(キリスト降誕の際に東方の三博士がベツレヘムを訪れたのを記念する祭日)として広く知られているが、「リトル・クリスマス」(ゲール語でLà Challuinn)としても知られている。
ユリウス暦では、キリスト降誕祭は1月6日に祝った。(ユリウス暦:西暦前46年に、ユリウス・カエサルが制定した太陽暦。1暦年を365日として、4年に1度366日として閏年とする。)今日用いられているグレゴリオ暦では、その祝日は12月25日に祝う。(グレゴリオ暦:ユリウス暦を正して、1582年にローマ教皇グレゴリウス13世が制定した太陽暦。この改歴にはカトリック国はすぐに応じたが、新教徒の多い国は従わず、多くの混乱を生じた。)しかし、1月6日にキリストの降誕を祝う東方の伝統は、グレゴリオ暦がつくられる前、数百年さかのぼることができる。西暦1500年までには、たとえ両方の教会でユリウス暦が用いられていても、東方の教会は1月6日にクリスマスを祝い、西方の教会は12月25日に祝った。
Là Challuinn 元日(スコットランド)
スコットランドのハイランドでは、「リトル・クリスマス」(ゲール語でNollaig Bheag)という名は、元日の意味に使われる。
元日はLà ChalluinnまたはLà na Bliadhna Ùireとしても知られている。顕現日は「王者の祝日」(Là Féill nan Rìgh).として知られている。しかし、オークニー諸島のパパ・ストロンシー島に生活する「アルプスの向こうのレデンプトール会修道士」は、12月25日は除いて毎月25日にリトル・クリスマスを祝った。12月25日はキリスト降誕祭として祝う。
スコットランドでは今日でも、従来のそのお祝いをまだ守っているハイランダーもいる。(「アルプスの向こうのレデンプトール会修道士」:1988年8月にMichael Mary神父とAnthony Mary神父によって設立された修道会。1999年5月にオークニー諸島のパパ・ストロンシー島を購入、「ゴルゴタ修道院」(Golgotha Monastery)を建てて、そこに本部を置く。貧民の救済と伝道を目的とする。)
Women’s Christmas 女クリスマス(アイルランド)
その日はアイルランド、特にコーク県、ケリー県では、「女クリスマス」または「女リトル・クリスマス」とも言われる。
その日、アイルランドの男たちは家事を引き受ける慣習から、そう言われる。

2)2015年12月24日付
Martin Hamilton: gangster’s remains found in West Calder
「マーティン・ハミルトン:ギャングの遺体がウエスト・コルダーで発見」

先週ウエスト・ロジアンの人気のない森で発見された人間の死体は行方不明のグラスゴーのギャング、マーティン・ハミルトンの遺体であることが特定された。遺体はウェスト・コルダー近くのB7015道路のそばで発見された。
「ブラックヒルの屠殺者」として知られていたハミルトン、は昨年9月に刑務所を出所したが、その後仮釈放後逃走して姿を消してしまった。 この件は不審死、として取り扱われることになり、検察官に報告される。
作業はきさらに数日ウエスト・コルダーの近くの現場でひき続ぎ行われ、その間その地域の立ち入り禁止は継続し、B7105道路も引き続き閉鎖されると警視正のケニー・グレアムは語った。
Procurator fiscalはスコットランドにおけるpublic prosecutor(検察官)。
経済問題には関係ない。スコットランドで発生する突然死、不審死の捜査、死亡事故に関する審問などを取り扱う。
2016年 1月9日(土) 15:00〜 参加者6名
1)2015年12月3日付
Forth Road Bridge to remain closed until the new year
「フォース・ロード・ブリッジ、新年まで閉鎖継続」

火曜日に、フォース・ロード・ブリッジノースタワー近くの車道を支える橋桁の結合部分の定期点検中に亀裂が見つかり、橋は新年まで閉鎖が継続されることが木曜日の議によって決定された。
クリスマスを前にしてエディンバラへの買い物や行楽の旅行に、またスポーツイベントに出かけるファン達にも閉鎖は多大な影響を及ぼすだろう。スコットレイル社は乗客にフォース湾縦断ルートは“どうしても必要な場合”にのみの通行客に勧告し、専用バスレーンとフォース湾フェリーを検討している。何万人もの人々にもたらされる大混乱が、スコットランド経済にとって少なくとも5千万ポンドの損失となる見通しだ。商工会議所によると、閉鎖が1年に及べば経済的損失は10億ポンドになる可能性がある。運輸大臣デレク・マッカイ氏は、今回の出来事を「国にとって深刻な事態」と述べ、今すぐ行動に移せば、どのように閉鎖するにしても先延ばしにした場合に比べればはるかに短期間で済む。この件を先延ばしにしていたら損失額はもっと膨らんでいただろうと語った。
労働党は今回の措置を支持したが、保守党はこれに関して「不祥事」という言い方をし、「修理にこれほど長期間橋を閉鎖する決定を下した事実からはデレック・マッカイ氏とSNP政府が前向きな考え方を全くしていないことが見えてくると語った。運送業者を代表する貨物運送協会のスコットランド政策室長クリス・マクレー氏や中小企業連盟も一年で一番忙しい時期にやってきた事態に懸念を表明した。

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