◆スコッツマンを読む会 活動報告 2015年
2015年 12月5日(土) 15:00〜 参加者7名
1)2015年9月24日付
「スコットランドは日本に勝ったあと修正をするつもりだ」(後半)
Scotland set to make changes after win over Japan

昨年9月23日のラグビー、ワールドカップのスコットランドー日本戦で 日本は、取りつかれた人間のように後半のスタートを切り、マフィーが2度筋力にものを言わせた。わずかに2・3のシャープなプレーがスコットランドのメンツを保った。
しかし、マット・スコットがオフサイドに誘い出され、アユム・ゴロ―マルが(ペナルティキックを決めて)12-10に詰め寄ったとき、スコットランドには反撃のときがきたように見えた。
日本がもう一つの金星をあげそうになったときに、水門は逆の方向に開いた。そしてなか3日の休息がついに効き始めた。そしてスコットランドは5つのトライを厳しい防御に会わずに獲得した。
8分後、日本は脅威を与えてきたが、セイモアは再び、日本のトライにつながりかねないパスをインターセプトして、そのまま長駆独走しトライした。その後、ベネットとラッセルが次々に連続してトライをし、日本は疲れ果ててこのゲームを終えた。

2)2015年11月5日付
Record number of minke whales spotted in Scotland
「記録的な数のミンククジラがスコットランドで目撃される」

今年スコットランド西海岸沖合で、記録的な数のミンククジラの子どもが目撃されている。目撃数が増加していることは、スコットランド近海のクジラの頭数の増加を、あるいは恐らく他の地域からの流入を、示すものだろうと科学者たちは考えている。
調査は、ヘブリディーズ諸島クジラ・イルカ トラスト(HWDT)の調査員やヴォランティアによって、5月から10月の間に行われた。西岸海域における、長期にわたるクジラ、イルカやネズミイルカ(総称してクジラ目として知られる)の観察の一環をなしている。10数年ぶりに高いマイルカの1年間の目撃数も記録した。ウバザメの情報も、2013年から始まった、船からの調査で集められた。2011年以来、ミンククジラの子どもの目撃数が着実に増えている調査結果が出ているが、その傾向は今年特に際立っている。2015年の調査は、286キロメートルごとに子ども1頭の割合(この12年間の平均の3倍)の出会いを記録した。マイルカはヘブリディーズ諸島ではかつてはあまり見られなかったが、この12年間でその種との出会いは2倍になった。最近の数字は63回の出会いで723頭が見られたことを示している。
スコットランド西部の海域は、クジラ目にとってヨーロッパでもっとも重要な生息地の1つである。今までこの海域で、世界83種のうち24種が目撃されており、その多くは世界的に重要である。
ミンククジラは10メートルの長さまで達するけれども、スコットランド海域で見られる最も小さいヒゲクジラである。
HWDTには、ヘブリディーズ諸島を訪れたと知られる125頭の記録がある。それによると、何頭かは毎年同じ海域に戻ってくることを示している。

【HWDT】
Established in 1994, the Hebridean Whale and Dolphin Trust (HWDT) is a registered charity that has pioneered practical, locally-based education and monitoring programmes on cetaceans (whales, dolphins and porpoises) in the Hebrides. HWDT is based in Tobermory, on the Hebridean Isle of Mull where we have our main education and research offices and a Visitors Centre and Shop.
2015年 11月7日(土) 15:00〜 参加者4名
1)2015年8月31日付
A Spirit of Unity at World Scout Jamboree
「世界スカウト・ジャンボリーでの「和」の精神」

ガールガイドのジョージナ・ロルフが訪日のハイライトを語る。
今年の7月から8月にかけて、山口市で「和の精神」という理念をテーマに第23回世界スカウト・ジャンボリーが開催されました。世界各地の160以上の国から3万3千人、UK全土からは4千人の14歳から18歳までの若人が集結しました。
筆者のジョージナ・ロルフさんはGirl Guideですが、これは女性指導者ではなく、英国のガールスカウトなのです。ボーイスカウト運動は1908年に英国で、1910年に米国でスタートしました。さらに1910年に英国でガールガイドが,1912年に米国でガールスカウトが設立されました。
ジョージナは気温35度、湿度95パーセント以上の中で、他の国の若者たちにケリーダンスを教えました。また、広島平和公園やディズニーリゾートを訪ねたりして、日本訪問を楽しんだようです。
横浜のボーイスカウト連盟がスコットランドからの少年少女のホームステイを受け入れるにあたって、JSSにホストファミリーにスコットランドの説明をしてほしいと依頼があったたことは、スコットランド便り87号でもお知らせしました。

2)2015年9月24日付
Scotland set to make changes after win over Japan
「スコットランドは日本に勝ったあと修正をするつもりだ」(前半)

前日の対日本戦で45-10の勝利のあとでスコットランド選手たちは喜色を抑えてメディアに対応した。
日本のディフェンスは60分余も固い岩盤のようだったが、最後の30分にダムはついに崩壊した。
それまでは日本はスコットランドと互角に戦ってきた。日本は南アに対する歴史的勝利の後、4日の短い休養期間に苦しんだが、今度はスコットランドが同じ状況にあり、日曜日の米国チームとの対戦で力とコンディショニングが試される番である。しかしスコットランドは回復とエネルギーの充電に努め、一週間休んだ強力な米国チームと対戦する準備はできている。
2015年 9月5日(土) 15:00〜 参加者6名
1)2015年7月3日付
Power of sun generates record level of electricity
「太陽の力、電力の記録的発電を達成」(後半)

7月3日はSolar Independence Dayで、ソーラー産業界の代表はUKが2020年までにソーラー発電を倍増させ、2百万世帯に電力を供給する。しかも化石燃料電力と同じような廉価で作るという野心的な計画を表明している。
それには、2020年までに24,000の商業的屋上発電、2000のソーラーファーム、56,900人の雇用の創出などが含まれるが、その計画の実現には2020年までに約13.35ポンドの費用が必要となるだろう、と業界筋は述べている。
その計画では、2020年には、12億ポンド弱の政府の見積もりよりも3億5千万ポンド多くコストがかかることになるだろうが、業界の専門家たちの主張するところでは、現在のやり方のおよそ2倍の電力を供給し、結果としてソーラーを補助金なしで運用できるようになるだろう、とのことである。
新しい世代の電池は、太陽による電力を夕方の需要に備えて蓄えることを可能にするように開発されてきている。家庭や企業が自身のクリーンで環境にやさしいエネルギーを作り出すことを可能にしている。80%以上の大衆の支持によって、太陽発電はもっとも評判の良い電力になっている。ソーラーはUKのエネルギー分野での不可欠な要素である。5年前はUKにはソーラーはほとんどなかった。今日、UKの電力の15%がソーラーによってつくられている。しかもそれはカーボンを大気中に排出しない。

2)2015年6月5日付
Gold rush hope after £10k Wanlockhead nugget find
「ワンロックヘッドで1万ポンドの金塊発見の後、ゴールドラッシュの期待」

20カラットの金が地元の川で発見されてから、スコットランドのもっとも高い村(標高467メートル)の住民がミニゴ−ルドラッシュに備えて準備をしている。8.1グラムの金塊の価値は一万ポンドと見積もられるが、過去70年以内ではスコットランドで発見された最も大きなものである。しかし、その金塊は、それを見つけたカナダ人のアマチュア探鉱者により危うく川に投げ戻されるところであった。
この大きさの塊はスコットランでは非常に珍しい。スコットランドにはアーガイルのタインドラム近くに現在では唯一の金鉱脈がある。スコットランドの金は希少性や純度によりその他の地域で発見されたものよりもより高い価格で売れることが多い。
より大きな断片のほとんどが、この最近発見された金塊と同じローサー丘陵という小さな地区で発見されている。この地区は、かつては、スコットランドの神の宝の家として知られていた。スコットランド議会の職杖は同じ地域で発見された金でメッキされている。金はスコットランドのあちこちで発見されている。スコットランドの王冠はラナークシャーで発見された金を使っている。

2015年 8月1日(土) 15:00〜 参加者8名
1)2015年5月7日付
SNP surge sees unprecedented gains across Scotland
「SNPフィーバーはスコットランド全土でこれまでにない大量得票をもたらした」(後半)
スコットランド労働党党首のジム・マーフィーは東レンフルシャーの議席を失った。来年のホリールード選挙にスコットランド首相として立つ予定。
ペイズリー&レンフルシャー・サウス選挙区で労働党の大物ダグラス・アレクサンダーが20歳の学生 SNPのマリ・ブラックによって1997 年以来握ってきた地盤を奪われた。
労働党影の内閣のスコットランド大臣、マーガレット・カランがグラスゴー・イーストの議席をSNPに奪われた。
NPはグラスゴーの7議席をすべて勝ち取った。
元自由民主党党首のチャールズ ・ ケネディは、ロス、スカイ、ロッホアバー 選挙区の議席をSNPに明け渡し、32 年務めた議会を去った。
英国独立党のデヴィッド・コバーンはフォルカーク選挙区で供託金を失った。
自由民主党の大物、ダニー・ アレキサンダー財務次官はハイランドの議席をSNPに譲った。
スコットランド保守党のデビッド・マンデルがダンフリーシャー・クライズデール・ツイードデイル選挙区で議席を確保した。スコットランド保守党がやっと勝ち取った一議席。
カーコーディ・ カウデンビース選挙区は、前総理大臣 ゴードン・ ブラウンの地盤で労働党にとって最も安定した労議席だったが、SNPによって奪われた。ブラウン氏は今回は立候補しなかった。
前 SNP 党首で、前スコットランド首相のアレックス・サモンド氏がゴードン選挙区で楽勝し自由民主党から議席を奪った。
2)2015年7月3日付
Power of sun generates record level of electricity
「太陽の力、電力の記録的発電を達成」(前半)

業界の推測によれば、昨日は日射量が豊富だったので、太陽発電はUKの電力の16%を供給した。
ソーラーパネルの量の増大と十分な陽光は、その結果、大規模ソーラー発電施設から家庭の屋根のパネルまでのソーラー装置の全体が、国のエネルギー需要を満たす貢献度を飛躍的に向上させた。最近の公式統計ではスコットランドの4万以上の家庭が太陽発電装置を設置したことを示している。
ウェールズも同じくらいであるが、イングランドでは50万家庭以上がそれを設置しているという。まだ、設置可能な全家庭の10%弱しか普及していないにも関わらず、スコットランドのいくつかの地方の家庭は、過去数日間は、国内のトップクラスの太陽光電力生産者であった。再生可能エネルギー関連のウェブサイトであるWeatherEnergyよれば、インヴァネス、ウィック、アバディーンの太陽光発電設置家庭は、木曜日の太陽光の条件では、大きな余剰発電ができただろうという。 インヴァネスの家庭は平均的家庭の電力需要の158%を発電することができた。これはイングランドのトップのファルマスの124%に匹敵するものである。

昨日(7月3日)はSolar Independence Dayで、ソーラー設置家屋や、商業的屋根上装置や、ソーラーファームの公開がニュースになっている。また、気候変動公団の10:10計画によって進められている学校プロジェクトでは、イングランドで1000番目のソーラーパネルが屋根に設置された学校を祝っていた。10:10計画(10年間にカーボン10%削減計画) アバディーンシャーのある豪邸からコーンウォールのソーラーファームに至るまで様々な場所が、昨日と今日にわたってソーラー・インデペンデンス・デイの企画の一部としてそれぞれの発電装置を公開した。ソーラー産業界は、彼らがつぎのことを確信していることを表明している。つまり、UKは2020年までにソーラー発電を倍増させ、しかも、化石燃料電力と同じような廉価で作れることを表明している。
2015年 7月4日(土) 15:00〜 参加者8名
1)2015年4月19日付
Election Essays: Otto Inglis, Ukip
「選挙論評:オットー・イングリス、英国独立党」(後半)

UKIPは、大量の無統制な政治難民には5年間の猶予ののちオーストラリア方式―ポイントを根拠とした仕組み―を導入し、移民の数や能力を管理する。偽装結婚問題にも取り組む。英国は毎年1千億ポンドもの借金をしていたにもかかわらず、先の国会で国家の総所得の0.7%を対外援助に支出すべきとの法律が制定された。UKIP はこの法律制定を無効にし、対外援助の削減を段階的に導入する。
UKIPは英国のイラクやリビアへの介入を非難する。ウクライナへの干渉も不必要でロシアへの緊張とつながると非難する。UKIPは確固たる理由のない闘争に装備不足の英国軍隊を派遣しない。またトライデントの更新を支持する。
UKIPは兵役に関する契約を尊重する。退役軍人や退役軍人行政のための専属機関を設ける。軍人向けの病院を提供し家のない退役軍人のために行動を起こし、軍隊で12年以上勤務したものは誰にでも仕事を提供することを約束する。
UKIPはEU脱退の住民投票を行うべきだと考える。脱退すれば英国は他の国と独自の貿易条約の交渉をすることができ、英国国民の最高の利益を求めて民主的に法律を作ることが出来る。

1)2015年5月7日付
SNP surge sees unprecedented gains across Scotland
「SNPフィーバーはスコットランド全土でこれまでにない大量得票をもたらした」(前半)

2015年5月7日投票の英国総選挙ではSNPが異例の大勝利を確保し、一方では労働党がスコットランドで最悪の結果をこうむった。SNPが前例のないまさに全国的に得票数を獲得し、59の議席のうちの56を得ることで議会を事実上席巻したが、いっぽうで労働党はスコットランド全土でわずか1議席が残されただけだった。
今回の総選挙では9議席を除いた全議席が新しい 英国議会議員を選出しており、スタージョン氏がいうように「スコットランドで政治的な地殻構造の大変革が起こっています。」「ウェストミンスターで発生する政府がどのようなものであれ、彼らはスコットランドで起こっていることを無視できません。」しかしカメロン氏はすでにはっきりと連合王国の分裂を許すつもりはないと述べていて、すでに合意していた更なる一連の権限移譲を速やかに達成することを約束している。

2015年 6月6日(土) 15:00〜 参加者8名
1)2015年4月19日付
Election Essays: Otto Inglis, Ukip
「選挙論評:オットー・イングリス、英国独立党」(前半)

先月行われた英国の総選挙で動向が注目されたUkip(英国独立党)の、エジンバラ・ロジアン地区の議長でありエジンバラ西地区の候補者である、オットー・イングリス氏が綱領を語りました。

「英国独立党はスコットランド国民党と対立する。我々は英国を信頼し、我々の国に将来があると信じている。我々は個人の自由を尊重する党つまり国民を厳しく統制するよりはむしろ国民を信頼することに価値をおく党であるから、緑の党、スコットランド国民党、労働党とは違う党である。」

「今回の選挙の最大の争点は歳入不足である。英国独立党はこの巨額の歳入不足に取り組むことは我々の道徳上の義務であると信じている。保守党は昨年の議会において歳入不足を除去することを約束したが失敗した。英国独立党は大蔵省が用意している歳入不足削減計画を推し進めるよう新しい政府に促す。スコットランド国民党は、我々は耐乏生活を行っていると主張し、新しい労働党政府にさらなる支出を強いるよう計画している。
英国独立党はさらなる支出する金のかかる提案を持っているが、縮小とのバランスをとるためほかの場所で支出の削減をして補填する。HS2(高速鉄道路線)を中止することを提案し、海外援助予算を削減し、ヘルスツアーリズムを取りやめる。我々は最低賃金については無税であるべきだと信じている。」

「英国独立党はまた相続税も廃止したいと思う。ユーロ圏を離脱することによってほんのわずかな多国籍企業が無税の大きな利益を輸出しているのを阻止する。EUから出された2008年の気候変動法や化石燃料発電所・石油精製所等へ適用される二酸化硫黄等の排出規制法もまた廃止する。英国独立党はシェールガスの開発を支持する。我々はまた国内の石炭産業の生き残りと拡張を保証するように努める。Named Person Schemeも最終的に廃止になるまでこの問題を議論し続ける。」

「西ロジアン問題を解決するため英国の法律による英国の選挙を導入する。我々は議会に責任のある政府と国民に責任のある議会を作るため更なる政治的な改革に到達したい。我々はウエストミンスター議会に送る新しい均衡のとれた選挙システムのための運動を行う。そのシステムは投票箱の数を反映する一方、選挙区の輪を維持するものである。」
2015年 5月2日(土) 15:00〜 参加者7名
1)2015年2月28日付
Glasgow School of Art: Art artefacts in the ruins
「グラスゴー美術学校:廃墟の中の芸術品」(後半)

AOC考古学研究所の保存担当者ナタリー・ミッチェルや、エディンバラに本部をおくカークデイル考古学研究所ゴードン・ユーアートは火事が起きたことはとても残念だが火事が起こらなかったら手に入れられなかった情報が沢山あるといっている。焼け残った家具の断片からはマッキントッシュがどんな材木を使っていたか、それらがどのように組み立てられていたかを知ることができる。
「火事のお陰で、それ以外では決して見ることが出来なかったような図書館の建築についてはっきりと観察する機会が与えられた。ここには図書館のむき出しの骨組みがあり、マッキントッシュの設計図が生活の場労働の場へと形成された工程が示されている。」といった。ユーアートと彼のチームは建物が建っていた当時の詳細な記録を作成し続けているが、それは科学的な、証拠をもとにした研究で、その記録は資料として保存することも出来るし、建て替え工事における情報として使うことも出来るのだ。

マッキントッシュは火の安全性について、我々が理解している以上に考えていたのではないかとユーアンは指摘する。図書館の床は固い材木を使い、階段は石段だから、図書館は燃えるというより、されてしまっていて、燃え尽きているのではない。ここで働いていた人々は全員救出された。
マッキントッシュはヴィクトリア時代末期の産業の中心地で働いていたから、竈や熱について、火事の危険性について十分知っていた。彼のような天才なら、これらについて十分に考えていたはず」とユーアンは考えている。
逆説的な言い方だが、骨組みだけ残った空の部屋を見ることは、絶望ではなくて、何が可能かという感覚をもたらすようになった。

2)2015年3月30日付
Orkney tops league for best Scots rural location
「オークニーは田舎地域ベストフィフティで、スコットランドにおいてトップを占める」

ハリファックスの田舎地域生活の質調査(Halifax’s Rural Areas Quality of Life Survey.)において、スコットランド本土の北10マイルにあり、70の島々から成り立つオークニー諸島はスコットランドでトップを占めた。この調査は住民の健康と平均寿命、犯罪率、天候、雇用、学業成績、ブロードバンドアクセス、個人の幸福を考慮に入れている。

オークニーに住む人々は、スコットランド田舎地域において、一番高い生活水準を維持している。
オークニーの人口はおおよそ21,350人だが、生活満足度に対する平均評価で、英国において1位を占めた――10段階評価で、平均7.5と比べて8.2を取った。 諸島はまた、1万人についての押し込み強盗率は最も低く、それにウェスタン・アイルズ(5.4)とノース・ノフォーク(7.3)が続いた。総合では、オークニーは昨年の調査から3位上がって21位となった。シェトランドも3位上がって40位だが、アバディーンシャーは49位であった。小学校のクラスサイズはウェスタン・アイルズとともに、全国平均26.4人と比べて17人で、英国で一番小さいことが示されている。英国で住む田舎地域ベストフィフティは、前と同じように南東部が多く、この地域の14地区が占めており、ベストテンにも入っているイングランド東部がそれに続く。

最も健康的な地区はシリー諸島(イングランドの西南端Land’s Endの西南沖の諸島で、独立自治体を成す)で、健康、または、かなり健康、と考える家庭が97%以上占めている。南部の地域は週給、天候、健康と平均寿命のために、高い評価を受ける傾向がある。北部の地域は、成績やクラスサイズの小さい点で教育、家賃の安さ、それに交通や人の混雑が低いということで、高得点を得ている。
2015年 4月4日(土) 15:00〜 参加者7名
1)2015年2月28日付
Glasgow School of Art: Art artefacts in the ruins
「グラスゴー美術学校:廃墟の中の芸術品」(前半)

火事の被害を受けたマッキントッシュ図書館における復旧作業は、非常な価値を持つ芸術品の考古学的発掘作業に変身した。グラスゴー美術学校の中で、マッキントッシュが建てた建物の中央階段を登って行くと、不気味なまでに深閑としている。そこにあるのは静けさだけだ。受付の事務室のドアは開いたままで、裸の机の上に空の未処置書類入れがあるのが見える。学生のポスターが八ヶ月も前に開かれた演奏会の宣伝をしている。西のウィングの二階の廊下では、火事による被害の跡がはっきり残っている。塗料は熱によって皺だらけになり、ガラスの板は割れたり、黒ずんだりしている。

マッキントッシュ図書館では、全面的に被害を受けているのが明らかだ。ドアは皆開け放しになっていて、黒くなった骨組みが丸見えだし、内部の建具については、曾ては中二階の床を支えていた数本の黒焦げになった柱と、壁面に取り付けた戸棚の黒ずんだ骨組み以外、何も残されてはいない。
5月23日の火事の三日後には、この部屋はゴミの山で一杯になっていて、所によっては、棚が崩れたり、天井が崩れて上の階の家具収納室から、滝のように品物が落ちてきたため、それが2メートルの高さにまで達していた。

建物内が落ち着き、仮の屋根が取り付けられ、基本的な業務が再開されると、エディンバラに本部を置くカークデイル考古学研究所は、AOC考古学研究所の保存担当者と協力して、図書館における「発掘作業」を推進することになり、中世の城の調査や、ローマ時代の埋蔵品を発見するのと全く同じ方法で、このゴミの山を掘り起こすことになった。作業チームは建物を安全に保つ作業に従事していた建築業者のテイラー&フレイザー社と緊密な共同作業を進めながら、スペースを正確に数学的な格子型図形に分割し、一回には一つのブロックだけからその中味を検討することにし、それぞれの発見物の場所が、正確に記録されるようにした。あるものはマッキントッシュ製の椅子の一部を図面に書き別の一人は円筒状の材木に刺さった釘をすべて記録して、「内容調査用紙」に記入する。他の人々はデジタル化した記録の作成に取り組んでいた。すでに三千個以上の発掘物が記録されていた。

偉大なAクラスの文化遺産にリストアップされた建物の中でも、王冠の宝石に相当するマッキントッシュ図書館と、その中にあった殆どすべてを失ってしまったことは、否定できない。しかしながら、同時に、考古学者達は家具や建具の何千もの断片を回収したばかりか、図書館自体の建設についての貴重な情報を手に入れることが出来たので、それは今後の修復作業のための情報として活用することが出来るのだ。
発掘チームはごく初期の写真、「美しい日本の光景と景色」が載っていて、1910年頃に、日本政府の鉄道局によって発行された稀稿本を見つけて、大喜びをした。さらに80冊もの本が、その状態を検査して貰うために、オクスフォード州の紙再生専門の会社ハーウェル社に送られている。 発掘チームによって記録された後、それぞれの発掘物はそれからAOCのチームに手渡され、そこでそれは復旧作業の専門家の目に触れることになる。GSAの職員が他の専門家と相談して、あらかじめまとめ上げた綿密な順位一覧表は、その中のどれを残すべきか、どれが処分可能かを決定するのに使われた。

2015年 3月7日(土) 15:00〜 参加者7名
1)2015年1月20日付
Oil crisis: Biggest job threat ‘since Ravenscraig’
「石油危機:レイブンズクレイグ以来の最大の雇用への危機」(後半)

労働党の公表した分析によると石油価格急落の結果としてスコットランドの石油産業は15,750の雇用が失われる可能性があると示唆している。この数字はスコットランドが23年前のレイブンズクレイグ製鉄所の閉鎖以来の雇用に対する最大の脅威に直面することを意味すると、スコットランド労働党は主張している。
スコットランド政府のエネルギー大臣、ファーガス・ユーアンは北海の油田、ガス田に対する課税体制の緊急改革を求め、さらに石油産業を支えるために、スコットランド政府としての仕事に着手するという新しいレポートを発表した。そのレポートで、3つの主要な提案を行った。すなわち開発により高いコストがかかる分野に対し支援を与える為の投資引当金。投資を支援し、探査水準の引き上げを支援し、将来の生産を保証するための探査税クレジットの導入。北海が競争力のある投資場所であることを保証する財政上の変更である。
スコットランド労働党は英国政府とスコットランド政府ともに石油危機会議に出席することを要求している。

2)2015年1月30日付
Outlander gives Scottish film industry £40m boost
「アウトランダーがスコットランドのフィルム産業に40,000,0004千万ポンドの経済効果をもたらした」

アメリカのテレビのファンタジー・シリーズ「アウトランダー」をスコットランドで撮影することで、映画テレビの制作会社は5年前の利益をほとんど倍増した。アウトランダーの第一シリーズの一年にわたる撮影スケジュールは2010年における映画テレビ部門から発生した2100万ポンドに比べてこの業界に4000万ポンドの利益を生み出すことに役立った。第二シーズンのすべてのエピソードは、第一シーズンの16エピソードが放映される前に発注されたのだから今後数年間大きな利益が繰り返されるだろう。
この番組はアメリカの作家ダイアナ・ガバルドンのベストセラーになったシリーズが原作で、1945年の英国陸軍の看護婦で夫がいるクレアがジャコバイトの反乱の時代に運ばれて、18世紀の戦士ジェイミーとの冒険とロマンティックな絡み合いが主題となっている。
ラナークシャーのカンバーノルドにある広大な倉庫群は、一時的なスタジオに変えられた。第2シーズン中そこに番組の基地を置くことになるだろう。米国のケーブルテレビ局スターズとエンターテイメントの巨人、ソニーが番組の後援をしている。
スコットランド全土にわたって「アウトランダー」の撮影地が指定された。ダンブレイン近くのドゥーン城、ファイフのフォークランドとカルロス、ウェストロジアンのブラックネス城、ニュートンモアのハイランドフォークミュージアム、グラスゴーのポロックパークなどが含まれている。
今春には第2シーズンの撮影に着手する予定なので約200人のスタッフと2000人の俳優がこの番組のために働くことになる。アメリカでは5百万人の人々がさまざまなメディア上で第一話を見ているとおもわれるし、また多くの国がこの番組を買っているが、英国での初演は未だ確認されていない。 クリエイティブ・スコットランドの最高責任者のジャネット・アーチャーは、海外から多額のフィルム制作を誘致しやすくするようスコットランド政府がフィルム産業へ更なる数百万ポンドを投資するよう説得するつもりであると語った。


「アウトランダー」に主演のケイトリオーナ・バルフとサム・ヒューアン
(写真:ブライアン・ファーガソン)
2015年 2月7日(土) 15:00〜 参加者6名
1)2015年1月5日付
Scots food bills among lowest in Europe
「スコットランドの食費は、ヨーロッパでもっとも低いものの1つである」

スコットランド小売業組合の出した調査「スコットランドの小売:経済的社会的貢献」によると、スコットランド世帯主の週の買い物に費やす費用の所得に占める割合は、現在では1970年代よりもはるかに小さく、またスコットランドの消費者のスーパーでの買い物の支払いは、欧州連合平均よりも5パーセント少ない。スコットランド消費者の購買意欲は、2012年初め以来上昇カーブを描いているが、スコットランドの消費者は概して連合王国の消費者より慎重である――これはスコットランドの消費者は経済状況が少し改善されても、財布のひもを緩める可能性が低いことを意味する、と報告書は述べた。

食品価格のインフレは、スーパーが顧客獲得のために値下げしたことで、この数年間で極度に減速している。その報告書はこの1年間のデータを集めたものであるが、一家の収入で食費に費やされる額は、向こう1年間でさらに落ち込む可能性がある、ことを明らかにした。
スコットランド世帯の住居費の割合は、家庭の費用を含めて、2006年から2013年にかけて17%から22%とかなり増えている。また、交通費は今では家庭の全支出の16%を占めている。
連合王国(スコットランドも含めて)はアルコールとタバコ以外のすべての小売部門において、価格の競争にさらされていることを報告書は明らかにした。タバコ税は独仏のほぼ2倍であり、英国はワインに相当な税金を掛ける数少ない国の一つで、欧州連合28か国のうち、アイルランド、フィンランドに次いで3番目に高い。

2)2015年1月8日付
Oil crisis: Biggest job threat ‘since Ravenscraig
「石油危機:レイブンズクレイグ以来の最大の雇用への脅威」(前半)

労働党により公表された新しい分析によると石油価格急落の結果としてスコットランドの石油産業は15,750の雇用が失われる可能性があると示唆している。この数字にはこれはスコットランドが23年前のレイブンズクレイグの閉鎖以来の雇用に対する最大の脅威に直面することを意味する。そのレポートによると今後5年間にわたってその産業に携わる雇用が35,000まで失われると予測された。その35,000という数字はその産業の従事者や供給体制や従業者の消費によって支えられている仕事に携わる人を含んでいる。
労働党の要請により調査専門機構、SPICeが行ったもので英国オイルアンドガス社、OPITO、および英国政府のビジネス改革&スキルズ部門によって最近書かれたレポートを検討分析したものである。
レイブンズクレイグ……1992年に閉鎖されたブリティッシュ・スチール社の製鉄所
SPICe(スパイス)……the Scottish Parliament Information Centre スコットランド議会広報センター
OPITO……Offshore Petroleum Industry Training Organisation 石油産業従業者教育システム
2015年 1月10日(土) 15:00〜 参加者8名
1)2014年11月12日付
Experts fear Scottish wildcat may be extinct
「専門家たちはスコットランドのオオヤマネコは絶滅してしまったかもしれないと危惧している」

かつてはUK全土で観察されたオオヤマネコは、さまざまな調査の推定では35頭くらいしかいないと考えられてきた。
しかし、スコットランドのロイヤル動物学会のWildGenes研究所によって実施された検査は、「過去30年に集められた野生のネコの生体標本のすべてはイエネコの遺伝マーカーを持っているようだ」と発表している。
政府機関である「スコットランド自然遺産(SNH)」はオオヤマネコ保護のため”実利的”な行動案を提示した。その一案として、6つの保護地域を作り、その地域内の野生化し、かつ雑種のネコを「捕まえ、去勢し、放つ」ことによってスコットランドのオオヤマネコの減少を食い止め、オオヤマネコの種の明白な独自性を保存する現実的なものである。
しかしこの方策を批判する専門家もある。雑種を保護する必要はない。SNHの義務は、ハイランドの代表的標本の調査をし、そのネコたちから直接に遺伝子標本を集め、それをオオヤマネコの標準試料を参照し、遺伝子検査をし分析することで、純粋のオオヤマネコが生存しているかどうかを確定することに全力を尽くすべきであるという。

2)2014年11月20日付
Nicola Sturgeon sworn in as First Minister
「ニコラ・スタージョン、首相就任の宣誓」

スコットランド国民党党首ニコラ・スタージョン女史はスコットランドの首相として就任することを正式に宣誓し、彼女は5代目の首相となった。
9月の住民投票において多くの投票者が独立を拒否した結果、アレックス・サモンド氏が国民党党首と首相の職を退くことを発表し、副首相だったスタージョン女史が後任を引き継いだ。スコットランド議会で首相に選出された翌日、エディンバラの民事高等裁判所において、15人の上級判事の前でスコットランド首相とスコットランドの紋章の保管担当官として、正式に任命される儀式がスコットランド法曹界の代表であり民事高等裁判所の議長でもあるギル卿の主導のもとに行われた。
この任命によって、グラスゴーのサウスサイド選挙区から選出されたスコットランド議会議員が、スコットランドの最初の女性リーダーとなることで、新しい歴史を開かれたのである。


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