◆ホワイトヘザークラブ 活動報告 2014年
2014年 12月13日(土) 13:00〜15:00 参加者14名
「アンニー・ローリー」
「いつかまた会いましょう」

今回は新しい方も2名参加され、にぎやかな会になりました。
最初に「Annie Laurie」をYouTubeで、クラシック、フォーク、男性合唱の各ヴァージョンを視聴、良く知っているメロディですが、それぞれテンポも雰囲気も全然違い興味深かったです。
この曲も以前ならった「Wha saw the 42nd?」(ブラックウォッチの出兵)のように、スコットランドをイメージさせるため、ハリウッド映画や西部劇で良く使われたそうで、詩はロバート・バーンズの時代からあり、それに19世紀半ばに女性が曲をつけたもので、美しいアンニー・ローリ―を歌ったもの。スコットランドでは小学校で習うそうですが、日本でも明治に紹介された最初の唱歌集から現在の教科書にも掲載されていて、またデパートの閉店の音楽や地域で夕方流れるメロディであったり、会員の中でも昔習った歌詞をそのまま覚えていらっしゃる方もいて、本当に親しまれている曲だなあと思いました。

2曲目は「いつかまた会いましょう」(We're No Awa Tae Bide Awa)。
この曲は学校では習わないけれど、パーティの後などに再会を祈って必ずと言ってよいほど歌われる、お別れの歌だがとても楽しく元気になる歌でした。起源や成立過程は不明ですが、みんなどこかで聞いたことがある旋律で、パイプバンドでも「Scotland the brave」に続けて演奏されることが多く、聞こえてくるとスコットランド人はすぐ歌いだすとか。
歌詞の中にあった「一杯どう?」(could ye go a hauf?)の【hauf】が,ビールだと【half pint】ウィスキーだと【single】を表すようで、スコットランドでは「hauf & hauf」と言って頼んで、ビールをチェイサーにしてウィスキーを飲む(!)方も多いのですって!しばらくお酒の話で盛り上がりました!

最後に2月のスコティッシュデイで歌う「Fear a Bhàta」をみんなで復習、もう1曲は皆さまも良くご存知の「Annie Laurie」にしようということになりました。
次回はスコティッシュデイの練習も兼ねて1月31日、2月7日に開催する予定です。
2014年 10月18日(土) 13:00〜15:00 参加者11名
「雌牛を丘に呼び集めよう」
「スコットランドの釣鐘水仙」

今回習った曲は、「Ca' the Yowes」「Bluebells of Scotland」の2曲、どちらも有名でとても美しい曲です。
前者は作詞がロバート・バーンズ、実は2種類あり、最初は羊飼いが求婚するストーリー性のある内容でしたが、のちに月の光や妖精などロマンティックな言葉に置きかえてバーンズ自身が書き直しました。YouTubeなどではどちらも聞くことが出来ます。この曲は小学校で習った歌だそうですが、先生たち、大人は大好きですが、曲調がしっとり、しんみりなので子供たちにはちょっと……という感じだったとか。メロデイは2拍子系、3拍子系にいろいろアレンジされているものを聞くことが出来ますが、旋律はとても単純なので覚えやすく、大変心にしみる曲でした。

「Bluebells of Scotland」は、1801年、「Ca' the Yowes」とほぼ同時代にイギリスの女優が作った曲です。
戦争に行った恋人を想い、彼の帰りをずっと待っているという気持ちを歌ったものですが、日本でも小学校で習うのでとても有名で、トランペットやトロンボーンの変奏曲も良く知られており、とても歌いやすい曲でした。実はこの曲は明治15年の小学唱歌集にも「うつくしき」というタイトルで載っており、それ以来様々な歌詞がつけられ、現在の音楽の教科書にも取り上げられているということで、日本でも実に100年以上も歌い続けられているということを、参加者の中にいらした研究者の方に教えられ、一同大感激いたしました。

最後に2月のスコティッシュデイで、ご披露予定の「Fear a Bhàta」をみんなで復習しました。
次回は12月13日(土)の予定です。皆さま、是非ご参加ください!
2014年 8月31日(日) 15:30〜17:30 参加者14名
「Fear a Bhàta」イーラ・ヴァータ(船頭よ)
「Eriskay Love Lilt」(Bhèir Mi Ó)エリスケイ島の恋歌

今回初めてゲール語の歌に挑戦しました。全部ゲール語のヴァージョンもありますが、今回はコーラスの部分をゲール語、他は英語というヴァージョンを習いました。

「Fear a Bhàta」は、19世紀の実話で、いろいろな島を回る船乗りに恋してしまった女性が、その気持ちを歌ったもの(何と12番まであるそうです!)で、みんなが「あの人はやめなさい」と反対しますが、この曲を書いたのちに二人は結婚したそうです。
「Eriskay Love Lilt」は、20世紀初頭にスコットランドの音楽家がヘブリデーズ諸島で採集したフォークソングの中の一つで、やはり恋する人への思いを歌ったもの。この歌はスコットランドの学校でも習うそうです。
どちらも良く知られているそうでスコットランド人は、例えゲール語が話せなくても、コーラスの部分はみんなゲール語で歌える、ただスコットランド人にとってもゲール語の発音は難しいとのことでした。曲も大変美しくゆったりとしていて、メロディ自体は簡単で覚えやすいのですが、やはり発音が難しく、スペルにあっても発音しなかったり、又スペルからは全く想像できない発音になったり・・・と短い部分でもちょっと苦労しました。でもゲール語は歌にすると響きが特に美しく感じます。

「Fear a Bhàta」は、先月から新しく始まったサークル「ゲール語でスコットランドの文化を学ぶ会」でも取り上げたそうで、今度の「スコティッシュデイ」では、是非一緒にゲール語の歌をご披露しよう!と盛り上がりました。
繰り返し練習しますので、皆さま、どうぞまたご参加ください!

次回は10月後半の予定です。次回の選曲もどうぞお楽しみに!
2014年 6月14日(土) 15:30〜17:30 参加者9名
「優しいキスをひとつ」
「蘇格蘭人よ」

今回学んだ曲は、どちらもご存知の方の多い有名な曲で、詩はロバード・バーンズ。
Ae Fond Kiss(優しいキスを一つ)は、恋多きバーンズがプラトニックな愛を捧げていた相手が遠くジャマイカに行ってしまう(当時としては永遠の別れともいえる)にあたり書いたと言われる詩で、大変甘美で熱烈な愛が歌われていて、曲もとても美しくみんなでかみしめるように歌いました。

実はこの曲には3つの楽譜が見つかったのですが、最初はバーンズより前のハーパー、Rolydallの曲につけたものが流布しましたが、次第に今の曲の方が有名になって広まったとのこと、さらにもう一つの曲もなかなか良い曲なので、機会があったら、歌い比べをしてみたいと思いました。

今回、会員の方がハープを持って来てくださったので、ハープの伴奏でも歌えたのもまた素晴らしい経験でした!
Scots Wha Hae(蘇格蘭人よ)は、対照的に、1314年のバノックバーンの戦い(今年はその勝利から700年の記念の年にあたります!)の時のブルース王の演説を設定して書かれたと言われている、大変勇ましく力強い歌で、スコットランドでは小学校で習うとか……。
バグパイプの教科書でも一番最初に習う曲だそうで、まさに非公式ながらスコットランドの国歌ともいえるでしょう!
また会友の方が、明治時代に日本にこの歌が入って来てからのいろいろな歌詞を調べてくださった大変貴重な資料を提供してくださり、戦後は「運動会」という歌詞で教科書にも載っていたそうです!

次回は8月の日曜日の予定です。 ゲール語の歌も歌ってみたいという声もあり、次回の選曲もどうぞお楽しみに!
2014年 4月26日(土) 15:30〜17:30 参加者14名
「ダンバートン城のドラム」
「山のタイム草(タチジャコウソウ)」

昨年から始まった「スコットランドの歌を原語で歌おう」会は、講師のチャールズ先生の発案で「ホワイトヘザークラブ」と命名され、2月のスコティッシュ・デイで見事デビューを果たしました!
「ホワイトヘザークラブ」というのは、1960年代にBBCで放映されていた一番古い番組の一つで、大変人気があり、ある年代のスコットランド人なら知らない人はいない、彼らもみんなこの番組でいろいろな歌や音楽を覚えた!というもので、今でも大晦日(ホグマネイ)に特別番組として放映されているそうです。

「Dumbarton’s Drum」(ダンバートン城のドラム)は、グラスゴー近郊の一番古い砦のあるダンバートン城を舞台に、時を告げるドラムの音を聞いて愛する人を思い出すという歌で、伴奏のドラムのリズムに乗って、みんなとても元気よく歌えました。この歌は何と70年代に加藤登紀子さんが「思い出のダンバートン・ドラム」と訳詩して歌っていたという情報が参加者からもたらされて、びっくり!

「Wild Mountain Thyme」(山のタイム草)は、「Will Ye Go, Lassie,Go?」のタイトルでも知られる有名な曲。良くその起源がスコットランドか、アイルランドか問題になりますがこの曲もその一つで、最初にアイルランドでリリースされましたが、歌詞はスコットランドの詩から取られています。
メロディは違うけれど、内容が同じという元歌をちょうど100年前の映像で見た後、昨年ミリタリー・タトゥでこの曲がバグパイプで演奏されて本当に感動した!というお話が出て、you tubeで探したら、何と!その映像も見られ、本当に便利な世の中になったものだと一同感動。
また、この曲の楽譜は4拍子で書かれていましたが、もう一つの映像は8分の6拍子だったので、両方の拍子で歌い比べもしてみました。どちらも捨てがたく、ゆったりとした本当に美しい曲です!

2月の会が大雪で中止になったため、久しぶりの会でしたが、イスが足りないほどの盛況で、参加者の情報やお話の広がり方がまたとても有意義で楽しいひとときとなりました。

次回は6月の予定です。

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