◆第30回 スコットランド・ハイランドゲームズ◆
第30回 スコットランド・ハイランドゲームズ
朝起きたら、暗い!なんだか雨まで降っているかんじ!今日は秋晴れの下のハイランドゲームズを想定していたので、まさか!の気分で早々に起床。外語大グランドにたどりついたところ、既に多くの方々がかいがいしく準備を開始されていた。
雨なぞなんのそので、ゲームズ開催に向けての意欲を感じました。
受付の様子
考えてみると、こんな天気は、まさにスコットランド的で、珍しくも無いのかもしれない。グランド内ではすでに選手の皆さん、パイプバンドの皆さんが準備を開始。各ブーステントでも、通常通りの準備を開始。私は受付を手伝うため急ぎ受付に。サッカーの選手、バレーの選手、雨降る中、つぎつぎに到着。われこそは、勝利を手中に!の勢いすら感じ、まさに、ハイランドゲームズが始まっている、との実感。この天気にもかかわらず次々にこられる一般入場者に思わず、楽しんでください!と、お声がけ。そして、バグパイプバンドのパレードが開始して、いよいよ、今年のゲームズスタート!
白いドレスでカントリーダンス
ヘビーの競技
ドラムのコンペ
小雨が降り、寒い感じの中に鳴るパイプの音楽は、まさに、スコットランドの高原を彷彿とする感じ。
ダンスステージでは、カントリーダンスのコンペが、スコットランドからのジャッジを得て開始。白いドレスにタータンのサッシュも美しく、雨で濡れるステージの上で、それでも笑顔を絶やさず、わがチームが一番素敵!であろうと、軽やかなステップ。

グランド中央では、いよいよヘビーの戦い。われこそは一番力持ち、と、思わせる屈強なる男性が、見事にキルトを着こなし、これがなかなか格好良い。遠くに重い石を投げたり飛ばしたり、太い長い丸太を持ち上げて、投げ出したり、スコットランド独特のスポーツが繰り広げられた。本場スコットランドの選手の中に、日本の選手も混じり、本場の選手にも負けない強さも披露。

パイプバンドのコンペも開始。それぞれチームでの出場。いずれ劣らぬ演奏に、思わず聞きほれてしまう。あの、細かな太鼓の撥さばきは、素人がみると、手品師のようである。バグパイプも、いったいどうしてあんな大きな雄大な音楽が、鳴り響き続けられるのか?息が続かないのではないか?その謎は、脇に抱えた袋の使い方に秘密がありそう。この雨と気温の中リーダー格の方が出場者一人ひとりのパイプの音調整を丁寧にされているのを見てベストの音を出すにはそれなりの気配りと調整が必要なのだと、気が付いたしだい。

会場内では、多くのスコットランドフードを提供するテントからの香りが、おなかのすき始めた人々の食欲を誘う。
そしてその琥珀色の美しさ、うっとりさせる香りのスコッチウイスキーのお店。スコットランド製のカシミアのマフラーなど、数々のお土産品を提供している魅力あふれる楽しいテント。
一方では、サッカーの試合が次々に繰り広げられ、夢中で戦う選手の面々。スコットランドのサッカー熱を、再現している感じ。そのうちに日も差し、来場者も増え、グランドでの競技も白熱、ハイランドステップは濡れたステージから、屋内に移動して開催。かわいい小学生のステップ出場者もあり、こんな若いスコットランドスポーツ愛好家がもっともっと日本でも増えていくなら楽しいだろうと、ほほえましく思う。
途切れることなく、バグパイプやドラムの音色がこだまし、スコットランド独特の、この大会をもっともっと多くの方たちに楽しんで欲しいと思う。
ミニバンドのコンペ
みんなでダンス
ジャッジのデモンストレーション
個人的ではありますが、今年は、アメリカはサウスキャロライナ州、チャールストン市で開催された第41回ハイランドゲームズに参加する機会を得て、その規模の大きさにはびっくりしたものの、日本という、全く文化も生い立ちも違う国の中で、ここまでスコットランドを彷彿とするムードの大会を開催し続けていることは、むしろ驚きであり、自慢したい事でもあると感じました。
ハイランドゲームズ自体は、選手同士の一種の戦いの場?ではあるものの、こんな風に地球上で、異にする文化、生い立ちでありながら、お互いの国々を愛し、その文化を共有し、一緒に楽しむ気持がある限り、地球上でのつまらない争い、陣取り合戦すら、無くなるのではないか?と、そんな思いで、夕方近く、秋の日のつるべ落とし、とはよく言ったもので、一気に日が落ちだした中、仲間と、そして、初めて参加の我が友人が今回のゲームズ参加をとても楽しんだ様子に喜びながら、グランドを後にしました。そして、主催した皆々様、関係者の皆様に、本当にお疲れ様でした、ありがとうございました、又来年お会いしましょう!の気持いっぱいで、別れを告げました。
(小宮芙巳子)
最後のマーチパス

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