◆第29回 スコットランド・ハイランドゲームズ◆
第29回 スコットランド・ハイランドゲームズ
今年は大震災の影響で開催が危ぶまれ、準備がいつもより遅く始まったハイランド・ゲームズですが、スコットランドから重量競技、ダンス、バクパイプ、そしてドラムのジャッジ達も無事来日、当日は前年より多い観客を集め、スコットランドのお祭りが盛大に繰り広げられました。
その前々日にあったケーリーでは、スコットランドのハイランドゲームズ協会から東北の被災者支援のための寄付を預かってきたと、もう何年も来日していてゲームズではおなじみの重量競技のジャッジ、アラン・シムさんから感動的な贈呈場面もあり、改めて、ゲームズの長い歴史を感じた次第です。
当日大阪から参加された島さんと、早朝から協会のブースでずっとお手伝いをしてくださった藤崎さんが臨場感あふれる、楽しいリポートをお寄せくださいました。
又他にも入り口受付や協会のブース、いろいろな場面でお手伝い下さった理事や会員の皆様、本当にお疲れ様でした!ご協力ありがとうございました。

10月2日早朝、NHK名曲アルバムは聞きなじんだ「スコットランドの勇者」で始まった。東京パイプバンドと東京フィルの合奏である。小さな村のハイランドゲームズであろうか、パイプバンドの前を羊飼いの杖を持ったチーフテンが行進する。
マーチパスを待つ パイプのコンペ
今日は同じ光景が千葉幕張で繰り広げられる。ジャパンスコティッシュハイランドゲームズ東京だ。退職して大阪に帰郷した私であったが、数日前からいてもたっても居られず上京を決断した。貧乏な身の上だから往復夜行バスと思ったが、流石に行きは新幹線に乗った。朝飯は「なにわ満載弁当」串カツやたこ焼き、焼うどんと粉もん中心の大阪の味が私を見送ってくれた。

今や「のぞみ号」は各座席に電源があり持参したDVDが見放題、軽快なベイルオブアソルパイプバンドのホーンパイプやリールの曲が車両のスピードとマッチし気分が大いに盛り上がる。静岡あたりから足がムズムズ、ズボンなるイングランドの女々しいモノを着ているからだ。キルト、ハイランドウェアに着替えて益々調子が上がっているうちに品川を過ぎやがて東京駅へ。
創建当時の丸いドームも復元が進み、感激も一入だ。

今回は山根篤さんに調子を見て貰うつもりで、パイパー岩井氏にバッグを交換してもらったバグパイプも背中に担いで会場の幕張神田外語大学にキルトで土俵入りすると、協会の三村さんへの挨拶もそこそこ、オープニングパス(全員行進)が始まってしまい、すぐにパイプのコンペ開始。「島ちゃん、パイプ持ってきた?」と篤さん、「初心者のスローエアーに出てよ、定員割れなんでメダル取れるよ」「えーーー?」慌てて、松浦さんにチューニングしていただき、生まれて二回目のパイプコンペに出ることになった。

すごく吹き易くなったパイプだったが、練習不足でアメージンググレイスの繰り返し部分は音も絶え絶え、苦しかった。しかしコンペはジャッジのご指摘メモを頂ける、なにより勉強になり、励みになった。ハイランドゲームズは1984年第4回に出て以来、最近では2006年だったが、年々パイプとダンスのコンペの規模が拡大し、タイトなスケジュール。一日中コンペやってる感じになってきた。参加者が増えてレベルも向上し素晴らしいことだが、パイプバンドのエキジビション行進やステージもあったのんびりした昔が懐かしい。

今日はのんびりハギス食べてエールとウイスキー飲んでと決めていたが、あっという間に時間がたってゆく。ふと見ると大きな黒い犬を引き連れたキルト姿の御仁が!10年ぶりくらいだろうか、唐澤さんだ。よくキルト着てオークラのバーハイランダーへ行ったものだ。犬のゴードン君はなつっこくて食いしん坊、手持ちのビールをねだりに来る。しばし昔話に花が咲いた。

お店ではいろんなビールが飲めるようになってきた。そこへ、ダンスのSBBC岡田先生が「貴方達、51師団リールのコンペに出てね、12:30集合よ^^」岡田さんの素晴らしい笑顔は断れない魔力があるのだ。スコティッシュカントリーダンスは男女ペアだが、51師団リールはドイツ軍捕虜になったスコットランド兵が収容所で作ったダンスなのでメンズセット(男同士で8人)で踊る。なんとか2チームの男たちがかき集められ、いざコンペ。ダンスは大阪で少し踊っていたがコンペは何十年ぶり、踊れるか不安だったが、リーダーの佐藤君や奥村さん、SBBC以外のクラブメンバーさんに助けて頂いて練習を重ねいよいよ本番。「ジャーン!」酔っ払いパイパーという曲が流れると雷に打たれたように電気が走り身体が動く!結構覚えているなって感じで非常に気持ち良く踊れた。結果はなんとわが軍の勝利!感激であった。みなさん引っ張って頂き有難うございました。

その他書ききれないくらいの多くの懐かしいお友達との出会い。スコットランドの味、パイプの音、タータン、最後のパスは私も行進してグリーンヒルを吹いた。夜行バスでもパイプが耳についていた楽しい1日であった。少し残念なのはキルトを履いてるのは日本人の方が多いような?昔に比べて外国の方々のお客さんが減っている感じがする。不況、円高のせいなのか?僕らが羨むようなスタイルの御仁に逢いたい。来る23日には神戸で、また和気藹々とした手作り感ただようゲームズが楽しめる。ずっとずっと発展し続いてほしい日本のスコットランドであった。
(島雅昭)
10数年ぶりの再会
10月2日スコットランドらしい(?)お天気の日曜日、第29回ハイランドゲームズは今年も、千葉県幕張の神田外語大学のグランドで行われました。神田外語大学に舞台を移して6年だそうです。10:30恒例のパイプの行進が始まる前に、すでにサッカーの試合は始まっていました。
JSSブース前にて JSSブース
☆ 受付で:
今年も多くの方がいらしてくれました。ここ数年感じるのが、外国人の方の流暢な日本語です。
日本人の方から、今年はパンフレットが違うのですね?という声がありました。可能なら例年のように日本語の説明も入ったほうがいいなぁと思いました。(委員会の皆さん、お忙しいところ準備は本当にたいへんだと思うのですが)
重量競技 重量競技
☆JSSのブースから:
さて、今年は日本スコットランド協会のブースでは、「ウオーキントンさんの日本の懐かしい風景を書いたカード」「スコットランド&日本のピンバッジ」「安全ピンに青と白のビーズでスコットランド国旗を作ったバッジ(JSS会員手作り)」、そして「日本のかわいい紙人形(JSS会員手作り)」を並べました。
お隣の「ホブゴブリン」は、朝から行列(その列は我らがJSSのブース前に延々と)が絶えることなく、(並んでいる人たちと楽しいおしゃべりのひと時でもありました)、おいしそうなソーセージドックに繋がっていました。ソーセージ担当は朝から夕方まで休憩なく立ちっ放し、「今日一日どのくらい焼いたんですか?」と聞いたら、200本とのこと!
そのほかにスコッチウイスキー、ビール、ラムシチュー、もちろんハギスなどのおいしいブース、そしてスコットランドのマフラーやセーターなどなど、大運動会は時間が足りない!
ティンタジェル ハイランドダンス
☆やっぱりGames!:
サッカー(大人も子どもも、頑張ってた!)、ダンス(なんてきれいなのでしょう!)、バグパイプ(パイプの音はやっぱりスコットランド!)、ドラム(JSSスタッフの山根京子さん、今年も1位おめでとうございます)丸太なげ&ハンマー投げ(力持ちの男性のキルト姿の勇ましさ!)、ティンタジェル(お姫様の前で騎士が決闘!お姫さまになってみたい?)、合い間にみんなでコミュニテイーダンス、楽しい楽しい1日はあっという間に過ぎました。
来年は30回目だそうです。また神田外語大学グラウンドで再会しましょう! 
(藤崎政子)
大使代行のご挨拶 ミニバンドのコンペ

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