◆大竹奏 フィドルリサイタル◆
大竹奏 フィドルリサイタル
9月11日(日)、初台のオペラシティー、リサイタルホールで、日本スコットランド協会が後援する、大竹奏 フィドル リサイタルが開かれました。チケットが売り切れる大盛況でした。
特別ゲストには、シェトランド島から来日したブライアン・ニコルソン(ギター)、協会の山根篤(3種類のバグパイプ)、京都からイーリアン・パイプ、ブズーキ、コンサーティナ、バウロンなどの多彩な楽器を演奏する松阪健を迎えました。

第一部は、『庭の千草』で始まるアイルランドやブルターニュの音楽。奏さんは、ブルターニュの青をイメージしたH. Cosmosさん作のドレスで登場。リボンと友布にしたチョーカーのアイデアは、協会の影山トヨ子さんのアドバイス。奏さんと松阪さんがブルトンのステップを踏みながら登場する場面もあり、まるで人形のように可愛らしかったです。印象的だったのは、アイルランドのスリップ・ジグの『バタフライ』という曲。蝶がひらひらと舞うような、美しく妖しい調べ。心を奪われました。

第二部は、山根篤さんのグレートハイランドバグパイプスによる『ハイランド・ウェディング』のソロでスタート。
パイパーが客席を練り歩くと、観客から思わず歓声が上がりました。奏さんは、Tartan Shop Yorkが提供してくださった素敵なタータンチェックのドレスで登場。シェトランドの曲は、独特の美しい調べ。そしてスコット・スキナーとニール・ガウというスコティッシュカントリーダンスの世界における二人の巨匠の音楽を主題に、18世紀、19世紀の曲が紹介されました。会場に集まったお客様は、思わず踊りたくなり、うずうずとしたにちがいありません。

素晴らしい音響のホールで、フィドルの深く澄んだ音色が、のびのびと響き渡りました。
ケルトの音楽が、空気や水のように生活に欠かせない、『生命力』そのもののような力を持っていることを実感しました。
その日、会場には、アイルランド、ブルターニュ、スコットランドの風が吹きました。時にやさしく、時に哀しく、懐かしく、また陽気に力強い音楽は、私たちを心地よく包み込み、一人一人の魂の奥底に響きました。Anam Cara: 奏さん、ブライアン、篤さん、健さん、ありがとうございました。
(近藤ゆう子)

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