◆スコティッシュ・ナイト2009◆
スコティッシュ・ナイト2009
2月14日(土)に行われたスコティッシュ・ナイトの報告です。
ハギスにナイフを入れる
講演をする大塚さん
かわいらしいダンサーも加わって
バーンズ生誕250の記念の年で、今年のスコティッシュナイトはひときわ力が入っていました。 まず、長年JSSのためにつくされ最近なくなられたハワット名誉会長、水野シゲ子さん、田中一郎さん、本間正男さんの冥福を祈り、黙祷をささげました。

その後恒例のハギスセレモニー、バグパイプの演奏のあと、大塚清一郎さんの講演がありました。
大塚さんは1998年にエディンバラに総領事館を開設される時に赴任され、初代の総領事を勤められました。日本を出る前にバーンズの英文の詩集を買って読んだけれど、方言だらけで難解で、正直な印象ではさして面白くないと思い、スコットランドではバグパイプにのめりこんでいた。ドラマチックなチェンジは翌年バーンズサパーに初めて招待された時で、スコットランドの真髄に触れた思いだった。そこでタム・オ・シャンタの朗誦を聞き衝撃を受け、読んだ時には判らなかった面白さ、バーンズの最高傑作の詩の持つ力が、声に出して読むことで初めて判る。このときの興奮が忘れられない。

その後しばらくして、ダンフリースで行われるタム・オ・シャンタの全国朗誦大会へ招待されることになり、 一大決心をしてこの詩を暗唱することにした。大会まで3ヶ月あるので、28スタンザ224行の全文のコピーを何部部も作り、 自宅のトイレ、バスルーム、書斎の机、オフィスのデスク、トイレ、車の中といたるところに張って暗記した。 専門の先生にもついて、スコットランド語の発音ジェスチュア、顔の表情に至るまでの厳しい指導を受け、 ついに全部を完璧に暗唱できるようになったときには先生と抱き合って喜び、涙が出そうだった。 (ここでさわりを朗々と暗唱され、会場から期せずして拍手が起こりました。)
ところが、「そこへ本国から電話があり、あっさりとバンコックへの転勤を告げられた。」と見事におちがつきました。

この後バーンズの詩の日蘇両国語での朗読、スターリング大学に留学した学生さんたちによるバーンズのクイズ、 東京ブルーベル・クラブの益崎さんの指導とフィドルの伴奏でスコティッシュダンスを踊って終会となりました。

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