◆スコットランドを語る会 活動報告 2008年◆
【第36回】 2008年11月18日(火) 参加者16名
発表者:三村 美智子さん
テーマ:「スコットランドに片思い」

三村さんはスコットランド協会発足の時から、「蘇格蘭通信」の編集担当としてスタッフの一員となりましたが、発足当時は6人のスタッフを抱えるリッチな団体だったそうです。しかし国際交流団体の仲間入りをしようとして、日本では日英協会、スコットランドではスコットランド国立図書館やエディンバラ大学、スターリング大学などの門を叩いたが、そのいずれも非協力的で、寂しい思いをしたそうです。これが「片思い」なのですが、今では今挙げたような組織は日本スコットランド協会と言えば、非常に協力的な姿勢を示すので、とくに今昔の感に浸ることがあるとのことです。
【第35回】 2008年9月16日(火) 参加者16名
発表者:中村 匡克さん
テーマ:「スコットランド・キリスト教のルーツと聖地イスラエルの旅」

今回は、キリスト教研究者の中村さんに、イエスとキリストの関係とか、西方教会と東方教会の違い、それにギリシャ正教やロシア正教などの由来などをまず語っていただき、キリスト教について漠然としたイメージしか持っていない私たちには、まさに眼から鱗がとれた思いでした。スコットランドのキリスト教、ことにジョン・ノックスの宗教改革についての話もためになりました。最後にこれまで数回聖地イスラエルを訪れた経験を語っていただき、大きな地図でキリストがどれほど広範囲にわたって精力的に布教に努めたかを解説していただき、キリストが飛び抜けて強靱な肉体の持ち主だったことを知りました。
【第34回】 2008年7月8日(火) 参加者15名
発表者:奥田(市川)実紀さん
テーマ:「スコットランドとタータンチェック」

奥田さんは若い頃「赤毛のアン」に夢中になり、その舞台となったカナダのプリンス・エドワード島に2年ほど滞在していたとのことですが、そこでタータンチェックに出会い、それ以降スコットランドを中心に各地のタータンチェックを研究されたとのことです。その集大成が昨年出版された「タータンチェックの文化史」というわけです。「赤毛のアン」を愛する作家・翻訳家の松本侑子さんも出席され、たいへん和やかな雰囲気でお話が進められました。もう「クラン・タータン」は研究しつくされ、これから伸びるのが「ディストリクト・タータン」(地域タータン)だというお話ですが、残念なことにこの「ディストリクト・タータン」を紹介する本が実に少ないのだそうです。奥田さんの自筆サインをもらって、参加者は満足して帰宅しました。
【第33回】 2008年6月18日(水) 参加19名
発表者:山崎 修道さん
テーマ:「20世紀最大の発見 〜世界を救ったスコットランドのフレミング〜」

山崎修道先生は日本におけるウィルス研究の権威で、以前は国立感染症研究所所長、現在はNPOエイズワクチン開発協会理事長をしておられ、世界中を忙しく飛び回っておられる研究者ですが、お忙しい日程をさいて、先生が傾倒しておられるスコットランド出身の研究者アレグザンダー・フレミング(1945年にノーベル賞受賞)のお話をしていただきました。素人の私たちにも解るように、先生はごく平易な言葉でペニシリンを発見したフレミングの生涯と、いかにこの偉大な発見をするに至ったかの経緯をご説明いただきました。

お話の途中で「細菌」と「ウィルス」とは大違いなのですよ、と言われたことが印象に残りました。我らの会員の中に、このように立派な研究者がおられることを知り、今更のように誇らしく感じた次第です。
【第32回】 2008年3月24日(月) 参加者8名
発表者:醍醐 俊明さん
テーマ:「スターリング大学への留学時代の思い出 〜特に秋/冬の休暇期間中の楽しみ〜」

スピーカーは第1回目に登場された醍醐俊明さんの2度目の出演となりました。授業中の厳しい毎日と、休暇中の楽しさを比べると、地獄と天国ほどの違いがあると言っておられた醍醐さんですが、この天国のような休暇中の楽しみ方をひとつずつ楽しそうに話してくださいました。学生に対する各種の優遇制度は聞いていても羨ましい限りで、還暦を過ぎた醍醐さんもこの恩恵をたっぷり受けられたようです。ゴルフ、コンサート、美術館など、醍醐さんは十分楽しまれたそうです。しかしそれにしても、地獄のような勉強をやってのけ、見事学位をとられた醍醐さんの努力には頭が下がります。
【第31回】 2008年1月30日(水)
発表者:廣瀬 和清さん
テーマ:「スコッツマンを読みながら」

毎月第1土曜日に開かれる「スコッツマンを読む」の指導をして下さっている廣瀬さんに、新聞英語を読むときに遭遇するいろいろな問題点と、それに対する注意点を語っていただきました。例えば前置詞「with」の扱い方で、「〜と共に」とだけ覚えていたのではとてもその意味が掴めない例や、ふだん見逃されがちな「the」に含まれる深いニュアンスの例などを提供して、分かりやすく説明していただき、今更のように正しく英文を読むことの必要性を痛感させられました。

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