◆関西ウイスキークラブ(KWC) 番外編◆
関西ウイスキークラブ(KWC) 番外編
このたびの東日本大震災においてお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りし、ご遺族の皆様に心よりお悔やみを申し上げるとともに、被害にあわれた皆様に心からお見舞い申し上げます。
片付けの前に集合してもらった活躍したボトルとグラス達
5月21、22日の両日、関西ウイスキークラブは番外編を開催いたしました。テーマは、東日本大震災のチャリティです。
3月11日の大地震と津波で大きな被害を受けた東日本の太平洋側の地域。テレビの映像でしか見られないものの、わたし自身も被災した阪神淡路大震災を思い起こさせ、それをはるかに超える被害の大きさに胸が締め付けられる思いでした。加えて、母校が大きなダメージを受け、研究設備などが大きく損傷し、教室や研究室に入ることすらできないという知らせが、さらに気持ちを暗いものにさせました。

サラリーマンである自分は、被害にあわれた方々に対して、職場や街角で行われていた募金活動に、いくばくかの寄付をしたものの、現地にボランティアにいけるわけでもなく、なにかもっとできることはないのだろうかと考えていたとき、妻がスコットランドに住む日本の方が綴られているブログで見つけた次のような内容の記事を紹介してくれたのがヒントになって、この番外編を思いつきました。

そのブログの内容は次のようなものです。著者はスコットランドの方と結婚した日本の女性で、料理の得意な義理の母(もちろんスコットランド人)が友人たちをお食事会に招待し、いつもなら花やケーキを持ってきてくれるでしょうけど、今回はその代わりに日本のために赤十字に寄付をしてほしいとお願いしたのだそうです。招待された方々もその主旨をちゃんと分かってくださって、寄付をしてくださったそうです。そして、「素人レストラン募金」いかがでしょう!特に料理の腕に自信のある方にオススメの手法です、とそのブログの記事は結ばれていました。妻にこの記事を読んでもらいながら、涙がでたのを覚えています。

このことを知って以来、ウイスキーが好きな自分にも何かできるんじゃないかという思いが芽生え、実行するのはどうしたらよいかをより真剣に考えるようになり、自分がコレクションしたウイスキーを飲み放題にして、会費を頂戴して飲みに来てもらい、その会費を全額寄付することにしたらいいんじゃないかと妻と二人で決めたのです。狭いマンション暮らしなので一度に大勢の方に来ていただくのは無理なのですが、週末の土日両日とも開催することにすれば、狭さを少し辛抱していただけると一度に7〜8名の方には座っていただけるスペースができそうだなとキャパを設定しました。開催場所が自宅でしかも参加できる人数が限られているということもあって、ブログやホームページで告知して開催するというスタイルを取らず、これまでに関西ウイスキークラブのイベントに参加していただいた方に電子メールでご案内するということにしてご連絡を差し上げました。

幸いなことに両日ともすぐにキャパ一杯の参加申し込みがあり、何人かの方については、ご参加をお断り申し上げることになって大変申し訳ないことをしてしまいました。すでに開栓していたボトルと当日開けたボトルで40種類ぐらい(我が家のボトルの1/5〜1/4が登場したことになります)のボトルが二つのテーブルの上にならんでいたように思います。もちろん、全部空になったわけではありません(笑)。ウイスキーのグラスも両日とも20脚ちょっとでたでしょうか。我が家のウイスキーとグラスたちはとてもよく頑張ってくれました。大地震と津波の被害の話ももちろんでたのですが、皆さんディープなウイスキーの話で盛り上がり、楽しんでいただけたように思います。

会費はお一人3000円以上とお願いしていたのですが、皆さんがそれを超える募金をしてくださったので、参加15名で総額は12万円となりました。本当にありがたい限りです。頂いたお金は、あしなが育英会の「あしなが東日本大震災・津波遺児募金」に直ちに全額寄付いたしました。なぜ「あしなが東日本地震・津波遺児募金」にしたかと言えば、この震災で困った方々は沢山いらっしゃるでしょうが、特に、親を失った子供たちに教育を受けるチャンスを諦めて欲しくなかったからです。この震災で、わたしの母校も大きなダメージを受けました。仲間たちと真剣に研究や勉強に打ち込んだ研究室や教室にはもう入ることさえままならない状態になってしまいました。でも、大学と大学院で勉強したこと・研究したことは今でも本当にいい経験だったと自信を持って言えることなので、思う存分真剣に勉強する楽しさや喜びを感じてほしいし、震災と津波で親を亡くしてしまい経済的に苦しくなった遺児たちにあきらめてほしくなかったのです。

ご参加してくださった皆様本当にありがとうございました。
また、なにか支援できることを企画したいと思っておりますので、よろしくお願いします。

関西ウイスキークラブ
企画世話人 難波茂信

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