◆第42回アフタヌーン・ティ◆
第42回アフタヌーン・ティ 参加者21名
今回はサイン・コス・グループおよびスコティッシュ・アカデミーのオーナーのLady of Ramseyことモードさんにお話をしていただきました。モードさんはスコットランドと日本の文化交流に尽力した功績により英国MBE(Member of the British Empire)勲章を受勲されています。通訳はご息女のリンゼイさんにお願いし、ユーモアがたっぷりなお話しは満員の会場で笑い声が絶えることなく、特に女性の方には大好評でした。
(左)通訳のリンゼイさん (右)モードさん
講演に夢中の参加者
テーマはアフタヌーン・ティーを巡って、英国の、その中でも厳格なスコットランドのエチケットについてお話し頂きました。まず驚いたのは、アフタヌーン・ティーとは本来女性だけの集いで、しかも正装でなければならないということでした。帽子、手袋、小さなハンドバッグそして座ったとき膝が隠れる長さのスカート着用とのこと。着席後、ハンドバッグは椅子の下に置く。これは背中との間に置くと椅子のカバー(絹やタペストリー)を痛めるから。ほかにも牛乳を入れるのはカップの保護の意味があり、砂糖のポットをソーサーにタッチさせるのは砂糖をこぼしてテーブルを傷つけないためと言う風に、それぞれ伝統あるものに囲まれての生活から来る知恵がエチケットの基本となっているように感じました。
ティーポットは、二つ必要
ティーナフキン
ティーカップの持ち方
モードさん持参のティーカップ
さらに紅茶の飲み方へのこだわりです。たとえばティーポット、ティーカップはその形状にウエスト・ヒップ・スカートの三点が明確でなければならない。これは紅茶の保温のためで、コーヒーなどはこだわらないから寸胴のコーヒーカップであり、朝食用はすぐに飲み終えるからウエストのくびれやヒップが殆どない。ティーポットは二つ準備し、ひとつには沸騰したお湯だけを入れ、もう片方のリーフティーが入っているポットには注ぎ足しをしてはならない。そしてふたつともすぐに保温用のカバー、tea cozyをかぶせる等々。そして、一旦テーブルに着くと2〜3時間は座りっぱなしでお茶をひたすら飲まねばならない。ひとりが立てば、そこで終わりになるからだそうで、これは大変だなあと思いました。
そしてこのような形でつまりアフタヌーン・ティーがあったからこそ、女性が英国を仕切ってきた、女王・サッチャー首相・ダイアナ王妃の3人が英国をリードしてきたように・・・という結びが印象的でした。
(香川久生)

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