◆関西ウイスキークラブ(KWC) 2010年◆
第12回 2010年 6月20日(日) 14:00〜16:00 参加者13名
講師:川北 淳士さん(Main Barオーナー)

本年の関西ウイスキークラブ(KWC)の2回目、通算12回目の活動です。
会場は、何度かお世話になっている芦屋の Main Bar。13名の方がご参加くださいました。

モルトウイスキーの熟成に使われる樽は、オークで作られていなければならず、主に、シェリー酒とバーボンの熟成に一旦使われたものを使います。そこで、熟成樽に使われたシェリー酒やバーボンとその樽で作られたモルトウイスキーの味や香りの関係を感じようという企画です。
テイステイングのセット
準備していただいた軽食
バーボンウイスキーをテイスティングして、バーボン樽で熟成したモルトウイスキーをテイスティングする。また、オロロソシェリーやペドロヒメネス・シェリーをテイスティングして、シェリー酒樽で熟成したモルトウイスキーをテイスティングするというものです。

テイステイングしたものは下記の通り。
1)バーボン メーカーズマーク、ジャックダニエル
2)シェリー酒 オロロソ、ペドロヒメネス
3)ベンリアック12年 バーボンカスクメイン
4)ベンリアック12年 シェリー
5)ベンリアック15年 ペドロヒメネスフィニッシュ(バーボンカスクで熟成後に、ペドロヒメネスでフィニッシュ)
6)ベンリアック1985 24年 BBR(バーボンカスク長熟)
この他に、ベンリアック1975年蒸留のバーボン樽熟成29年とシェリー酒樽熟成(ゴメスシェリー)30年も少しずつテイステイングしていただきました。
テイステイングしたウイスキーボトル
ボトルを掲げて熱く説明する川北さん
バーボンやシェリー酒の作り方の説明やその熟成に使った樽の特徴、また、その樽がどのような影響をモルトウイスキーに与えるのか、そして、それは香り、味にどう反映されるのかを講師の川北さんがとても丁寧に説明してくださいました。
こういうスタイルでウイスキーとその熟成に使われた樽のお酒を飲んでみるというのも楽しいし、バーボンの作り方、シェリーの作り方も勉強したりで、とてもいい経験となりました。
熱心に説明を聞く参加の方々
会場を提供してくださり、講師も引き受けてくださったMainBarマスター・川北さんには大変お世話になりました。ありがとうございました。また、参加してくださった皆さん、ありがとうございました。
(企画世話人 難波茂信)
第11回 2010年 3月14日(日) 13:30〜16:00 参加者10名
講師:浦崎 賢太郎さん(サントリー)

本年の関西ウイスキークラブ(KWC)の1回目、通算11回目の活動です。
このセミナーは、飲んだウイスキーがおいしいと感じたときにどう伝えたらいいか?というセミナーをして欲しいということで実現したものです。このときに、プロがプロに伝えるのではなく、素人が素人にどう伝えるかいいかというセミナーにして欲しいととお願いしました。
こんな注文を聞いてくださったのが、サントリーブレンダー室の浦崎賢太郎さん。セミナーを引き受けてくださった上に、丁寧に蒸溜所の案内までしてくださいました。
まずは見学から
セミナールームに移動
集合後まずは見学です。ウイスキー好きばかり集まったので、山崎蒸溜所の見学が初めてという方はいらっしゃいませんでした。そのため、次から次へと質問がでます。中には、企業秘密なので答えられませんという質問もあったぐらい。案内されている浦崎さんが、”今日は説明していないなぁ”というつぶやいたのが印象的でした。
見学後は、セミナールームに移動です。
まずは、山崎と白州のシングルモルトでソーダ割りをいただきました。もちろん、両方の味の違いを見ることも大事な点です。
ウイスキーの香味表現の講義の様子
肝心のセミナーは、非常にわかりやすいものでした。
ウイスキーの香味を素人が素人に伝えるにはどうするか?というテーマを、ウイスキーの香味を専門用語を使わずに短くわかりやすい表現で伝えるには?という課題に落としこんで下さいました。
○専門用語は使わない
○詳しすぎない、短すぎない
○全体観を入れて
○短く、わかりやすく3語程度で
要点は上記のようなことなのですが、肝心なのは”イメージしやすくひきつけられる表現であること”ということでした。
感じた香味を書き出してみます
テイスティングしたウイスキー6種
一通り聞いた後で、実際にウイスキーを2種類飲み比べながら表現してみました。

まずは、感じたことをどんどんと書き出していきます。受講生からは、はちみつ、りんご、いや青りんごなどと声があがりますが、なにかもっとあるはずだなというときには、浦崎さんが的確にリードしてくださいました。また、スモーキーにも湿ったスモーキーさと乾いたスモーキーさがあるというようなプロならではのアドバイスもありました。最後には、そのウイスキーを全体的に表す言葉を当てはめてみます。

普段は何気なく飲んでいたり、あるいは、そのウイスキーを表現する言葉を細かく探したりしている方々が、”イメージしやすくひきつけられる表現”でウイスキーを表すことを楽しんでいるように見えました。

今回はシングルモルト3種、グレーン・バーボン2種、ブレンディド1種の6種類をやったのですが、参加したみなさんには大変喜んでいただいたようです。ぜひブレンディド同士やスモーキーなモルトウイスキー同士でもやりたいということになったセミナーでした。
(企画世話人 難波茂信)

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