◆スコットランド音楽のゆうべ - Bagpipes and a Harp -◆
スコットランド音楽のゆうべ - Bagpipes and a Harp -
バグパイプ奏者の第一人者であり、世界で初めて博士号を取得したリンゼイ・デヴィッドソン博士来日の機会を得て、博士の希望でもあったハープとの共演をというJSS関西主催のコンサートが実現しました。ハープはアイルランド・リムリック大学大学院留学の経験がある中西佐智子さん。

観客はハイランダーズのコスチュームを纏った幼稚園のお子さんとお母さん方をはじめ広い年齢層の方々が集まり、家庭的な雰囲気の中で始まりました。
受け付け
ホール客席の雰囲気
さて、毎年、開催される山崎蒸留所での講演会、蒸留所内見学ですが、参加するごとになにかしら新鮮な気持ちがいたします。 今回は特に、貯蔵庫での何百もの樽と、蒸留された原酒との調和された香りに酔いしれてしまいました。ワインもウィスキーも樽で貯蔵しますが、ウィスキーは中を焼いた樽に入れて貯蔵するという事でした。

続いて、14:00から齊藤先生の「ザ・ナショナル・トラスト」の講演がはじまりました。「ザ・ナショナル・トラスト」は、自然及び歴史的景観・環境保護と保全の民間団体ということで、この設立には、ジョン・ラスキン(両親がスコットランドのパース出身者)が大きくかかわったという説明で、私の中では、ラスキンがスコットランド人であったということから、"ラスキン、ブラボー“と叫んでおりました。
はじめは中西さんのハープから
スモールパイプとハープの共演
博士の説明で印象的だったのは、パイパーはいわば歴史の語り部であるということ。実はその昔その座をハーピストから奪ったのだと、中西さんの通訳でジョーク交じりに語られました。また、語り部ゆえに現代でも次々に新しい曲を作るそうで、ポーランド在住時に演奏会の間際にハーピストである夫人の歯痛が起こり、それも曲にしたとか。「Koszalinskie Toothache」という曲が本当にあったので、びっくりしました。
また、博士の指使いの素晴らしさはさすが第一人者のもの、すっかり目を奪われてしまいました。あとでスタッフがどうしたらあのように指を使えるのですかと伺ったところ、2週間練習すればよいとのこと、まさか!!!

お二人の共演は、息のあったすばらしいもので、勇壮な音色と優しい音色の作り出す音の世界を満喫しました。まだ夏の暑さの残る9月26日、ハイランドの清清しい大気を運んでくださった演奏会は、アンコールに応えた「蛍の光」で幕を閉じました。
(香川記)
ボーダーパイプの演奏
おなじみのグレートハイランドパイプ
演奏後ロビーにて
CDもたくさん売れた?

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