スコッツマンを読む会 2026年1月
1)2025年7月8日付
Post Office Horizon IT scandal a 'damning indictment’, says former Scottish sub-postmaster
「郵便局のホライゾンITスキャンダルは「起訴されて忌々しい」、スコットランドの元副郵便局長が語る」(前半)
調査委員長が画期的な報告書の証拠を「非常に憂慮すべき」と表現
スコットランドの元副郵便局長らは、不当に有罪判決を受けた何百人もの人々への「悲惨な」影響と、他の何千人もの人々が耐えた苦悩と損失を非難した画期的な報告書を受けて、郵便局のホライゾンITスキャンダルによる苦しみに対する即時の償いを求めた。
英国の法律史上最も広範囲にわたる誤審についての画期的な瞬間を代表するものとして、このスキャンダルに関する独立公開査問の最終報告書の第1巻では、6人の元副郵便局長を含む少なくとも13人が事件の影響で自ら命を絶ったことが報告された。
1999年以来ポストオフィス社によって展開されていた新しい会計ソフト「ホライゾン」の結果として、最初の有罪判決が下されてから四半世紀が過ぎた。現在、査問委員会議長のサー・ウィン・ウィリアムズによる第1段階の報告書では、他の59人が自殺を考え、他の人が自傷行為をしたり、地域社会での嫌がらせに耐えたり、アルコールに頼ったりしたことを詳細に記述している。

人間に与えた「悲惨な」影響について詳述している。
被害の規模については、何人が苦しんでいるかを「確定することは不可能」だが、しかし経済的償いを提供するスキームに資格のある請求者が約10,000人あり、その数は今後数カ月で増加する可能性があるとウィン報告書は付け加えた。
富士通が設計したホライゾンシステムは、地方支店のネットワーク全体の業務を改善することを目的としていたが、根本的な欠陥により、口座に説明のつかない不足金が出るようになった。ポストオフィス社がこれらの存在しない金額を追求したことにより、一部の人々は自分の老後の資金を使って「架空の」損失をカバーするようになった。また、虚偽会計、窃盗、詐欺として刑事裁判かけられた人たちもいた。
報告書に詳述された証拠を「非常に憂慮すべきもの」と特徴づけたサー・ウィンは、ポストオフィス社と富士通の従業員はホライゾンが欠陥だらけであることを知っていたが、それにもかかわらず無実の副郵便局長を起訴する時ホライズンはまちがえるはずはないという「フィクションを固執した」と語った。日本のITグループの従業員は、システムが展開される前から「バグ、エラー、欠陥に苦しめられている」ことに気づいていたと報告書は付け加えた。

現代英国の法律史上最も広範囲に及ぶ誤審では、全体として983件以上の有罪判決があった。スコットランド政府は、スコットランドで誤って有罪となった被害者を法的に無罪と証明する法律が2024年6月に施行された後、141件の可能性のある事例を特定した。
現在までに、スコットランドでは70人以上が有罪判決を覆されている。その中には、家族が過去16年間、グリーノックのベルビル・ストリート郵便局で3万3千ポンド以上の不足があるとされて以来ずっとスキャンダルの暗雲下で暮らしてきたラヴィンダー・ナガさんが含まれている。彼の母親のグルバッシュさんがこの郵便局の副局長だった。
ナガ氏は、母親が服役の判決が下されるのを恐れ、彼が犯してもいない罪をかぶることを決めた。彼は3万5千ポンドを盗んだ有罪を認め、300時間の社会奉仕活動の判決を受けた。その有罪判決は昨年8月に控訴裁判官によって破棄された。

49歳のナガ氏は、ウィン報告書を読み終え、その報告書は「良識に満ちている」と語り、今後は、その提言が確実に実行されか否かはポストオフィス社と政治家達次第であるとあるとナガ氏は言った。
ナガ氏がスコッツマン紙に語ったところによると「これらの政治家たちには、告訴する前にこのような報告書においてスキャンダルを細かく分析する必要があるという事はおどろくべきです。なぜなら、何が起きていたのかを教えてくれるこれが本当に必要なのでしょうか、」「人々が提示されている補償額を見ると、顔に平手打を受けたような気がします。リアリティ番組に出る人達は、この問題を抱えて20年間生きてきた人々よりも多く受け取っているのです」
ポストオフィス社に送るメッセージはどのようなものになるかと尋ねられたポートグラスゴーのナガ氏は、影響を受けた人々への償いを遅らせることで「時間稼ぎ」をしようとしていると非難した。
彼は言った。「彼らはもう被害者のふりをするのをやめるべきです。起きたことに対して彼らがとても不愉快に思っているとたびたび聞きましたが、ボーナスを受け取っている時には声を上げなかったし、不愉快におもったりしませんでした。今や彼らは良心があり、まともな人間であることを見せてしかるべきです。

ラブ・トムソンは2006年に誤審で有罪判決を受けた。
元副郵便局長のラブ・トムソン氏は彼が運営していたクラッカマンナンシャー郵便局の存在しない不足を横領したとして、誤った有罪判決を受けた。トムソン氏はウィン報告書を歓迎するといったが、富士通に対してどのような措置が、もし取られるとしたら、取られるのかは不明だと言った。「結局のところ、この危機を我々に持ち込んだのは彼らだ――今のところ彼らはうまく逃げおおせている」と彼は推し量って言った。
その他多くの人々がいまだ回答を待っていて、この中には起訴されなかったが、生活を破壊し、家族を引き裂いたスキャンダルの余波を未だに考え続けているはるかに大きな集団が含まれている。
その一人が元副郵便局長のアラステア・レッドマンで、彼はホライゾンシステムの問題の中でアイラ島で運営していた郵便局支局の明らかな不足金を穴埋めするために「万単位ではないが数千ポンド」を自分の金から支払った。







